二次創作と著作権について簡単にわかりやすく。法律的にどうなの?

「結局、二次創作って著作権に触れてるの? 法律的にどうなの? 訴えられたりしないの?」

「じゃあ二次創作ってしてもいいの? それともいけないの?」

と疑問に感じている人向け、【二次創作と著作権について簡単にわかりやすくまとめました】な記事。

※著作権法は複雑で、かつ筆者は法律の専門家ではないので認識まちがいがあるかもしれません。引っかかる部分があれば鵜呑みにせず、自分でも調べてみることをおすすめします。

二次創作と著作権について簡単にわかりやすく。法律的にどうなの?

よく言われるのが"二次創作はグレーゾーン"ということ。

結論から言うと二次創作は著作権法に触れる行為(黒)です。

が、著作権者が訴えない限り裁判にならない=犯罪にならない(白)なので、グレー。

二次創作はグレーゾーンだけど例外もある

例外として「二次創作をしてもいいですよ、でもここまでのラインを守ってね」とガイドラインを出しているところもある。

この場合は、ガイドラインを守ればすがすがしく真っ白ということになる。嬉しいね。

例えばゴールデンボンバーさん。

SNSへの写真・動画掲載について、ゴールデンボンバーからのお願い
鬼龍院翔の「プッツンてれび」でお伝えした内容について、音声の聴きとりが難しい方もいらっしゃるため、画像にまとめて掲載をいたします。

あくまでも「ゴールデンボンバー公式さんは独自でこういうふうに決めている」というだけなので他の団体や著作権者に当てはめてはダメだけど、公式側のスタンスの参考にはなる。

自分のジャンルの、二次創作についてのガイドラインは一度確認しておくと安心。

著作権法って具体例にどんなもの?

著作権は、いろいろな細かい権利が束になっている。

二次創作はその中の【翻案権】とか【同一性保持権】、場合によっては【公衆送信権】【出版権】に触れる。

またそっくりにトレスして公開すると【複製権】に触れる場合もある。

【翻案権】とは……

既存の作品をもとに、別の作品を作る権利。

例えば小説をもとに映画化をする場合、勝手に映画化して大儲けしたら小説の著作権者の利益を損なうことになる。

だから小説の著作権を管理している人に【翻案権】の許諾をもらわなくてはいけない。

二次創作は黙って翻案をしているので法律的に考えるとアウトだけど、同人誌で儲けられるわけでもないし著作権者は痛くも痒くもないので問題にしない、だからグレーということ。

【同一性保持権】とは……

作品を勝手に改変したり切り取ったりするのを禁止する権利。

こちらは、著作権者ではなく著作者本人の権利で、「人のふんどしで儲けやがって! 訴えてやる!」というよりは「自分の作品を勝手に改変されるのは嫌です、訴えてやる!」という要素が入ってくる(あくまでざっくりとした話です)

二次創作はこれにも該当するわけだけど、もし著作者が「二次創作で勝手に改変されて嫌だ!」と感じていたとしてもいちいち訴えてもいられないし、黙認されているという状況。

「二次創作は公式の目に触れないところでこっそりやる」というのは、このあたりの配慮なのかもしれないな……(と今私が思っただけです)

【複製権】とは……

コピー(複製・複写・転載)する権利。

著作権のことを英語でcopyrightというけど、まさしくこれ。copy(複製する)・right(権利)。

「コピーする権利は作者本人だけですよ、だから権利のない人たちは無断でコピーしないでね」というのが【複製権】。

「無断転載禁止」というのも、この【複製権】についての注意喚起文だ。

ただし個人での利用は例外とされているので、自分だけでニヤニヤ見るのはOK。

二次創作の中でも、原作をコピーまたはそっくりにトレスしてイラスト集やグッズを作って販売するようなことがあれば【複製権】に触れる。

【公衆送信権】とは……

作品を放送したり、ネットにアップする権利。

今は誰でもSNSで公衆送信できてしまう時代なので、うっかり権利を侵害しがち。

【出版権】とは……

作品を出版する権利。

例えば『ヘタリア』。作者本人は二次創作を許諾しているけど【出版権】は幻冬社にあるので「商業アンソロなど大々的に(商業的に)出版する場合は幻冬社に許諾申請をしてね」ということになっている。

ちゃんと知っておきたい人はこちらの『インターネットビジネスの著作権とルール(エンタテインメントと著作権)』がおすすめ。

二次創作に関する著作権問題だけでなく、ゲーム実況の著作権問題についても書かれている。

なぜ逮捕されない・訴えられないの?

「二次創作って犯罪でしょ、なんで逮捕されないの?」と言っている人をけっこう見かける。

著作権侵害罪は【親告罪】なので、著作権を持つ人が訴えない限り裁判にならないのだ。

二次創作によってジャンルが盛り上がったりと、著作権者にも少なからぬメリットがあったりするので、たいていの場合は黙認される。(もちろん権利をおびやかすような悪質なものは訴えられることもある。)

二次創作が黙認されていることに関してはこちらの記事に書いている。

少し前に「TPPによって二次創作ができなくなるかも!」と騒がれていたのは、TPPによって著作権侵害罪が【非親告罪】になるから。

つまり著作権を持つ人の意向に関わらず、著作権侵害を告訴できてしまうということ。こりゃ確かに焦る。

ただし、

ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。

とのことなので「普通の二次創作程度だったら影響は少ないね」というところに落ち着いている。

場合によってはいつでも訴えられる可能性はあるということ

「訴えられないなら安心して二次創作しよーっと」というわけにはいかない。

日本の同人文化の大半は昔から"著作者の権利をおびやかさないよう、ちょうどいい塩梅でこっそり二次創作をする"ということを心がけてきたんだと思う。

だからこそ長い間黙認されてきた。

けどSNSで同人文化がやたら一般化してしまい、そのへんの"いい塩梅"が分からない層も増えている。

今までは黙認されてきたとしても、「あまりにも悪質な二次創作が増えてきたので二次創作は一切禁止!」ということになるかもしれない。(実際そうなったジャンルだってある。)

"二次創作は著作権を侵害する行為である"ということ、いつ訴えられてもおかしくないということを肝に命じて、節度ある創作を心がけるしかない。

節度ある創作って具体例にどうすべきかということは、また記事にしたい。

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