お金のかからない趣味なら似顔絵どう?という話

何か趣味がほしいなとずっと思っていた時期があった。

お金はかけたくないし、めんどくさいのもいやだし、コミュ障だし、お金をかけずに淡々と続けられて暇がつぶせて他人と喋らなくてよくて、でもたまに他人が褒めてくれるような趣味ってないかな〜と言っていたら、「絵描いてるのって趣味じゃないの?」と聞かれた。

まさに似顔絵って、お金をかけずに淡々と続けられて暇がつぶせて他人と喋らなくてよくて、でもたまに他人が褒めてくれるような最高の趣味かもしれない。(こう書くとロクデナシみたいだが)

半分は仕事でもあるし、意識してなかったけど似顔絵って趣味なのかも。しかもけっこう割りのいい趣味なんじゃないかと思ったので紹介したい。

似顔絵を趣味にするメリット

お金がかからない

絵を描くっていろいろ準備でお金かかりそう……と思うかもしれないけど、紙と鉛筆さえあればよい。

人に見せたければ、それをスマホで撮ってSNSに載せればよい。

「えー、せっかく趣味なんだからおしゃれなスケッチブックとか絵の具とかコピックとかMacとかペンタブレットとかAdobe Photoshopとか使いたい」という人はもちろん使ってもよいので、かなり道具の自由度が高い。

今は自分はiPadとApple Pencilで描いているが、3年くらい前まではそこらへんのメモ帳にシャープペンシルで描いていた。今も出先や飲み会なんかで似顔絵を描くときは、そこにある紙とそこにある筆記具を使う。Undoがない分、味のある仕上がりになって却ってよかったりする。

ちなみに、iPadでブログ用の絵を描くときに使っているのはメディバンペイントという無料(お金を払うと広告の表示がなくせたり、一部機能が解放される)のソフト。

メディバンペイントはクリスタの影に隠れがちだけど、意外と何でもできてしまうので助かっている。(ポスターや同人誌の原稿を描いてデータを作ることもできる)

似顔絵は描いてすぐに褒めてもらえる

似顔絵って他の絵よりも特殊で、上手くなくても、時間をかけなくても、何か特徴をつかんでいればウケる。Twitterならいいねなど反応ももらいやすい(気がする。)

例えば、3時間かけてリンゴを丁寧にデッサンしたものと、3分かけて千鳥のお二人を絶妙に特徴を捉えて描いたものと、どちらがより人の興味をそそるか、という観点で見れば後者だろう。

その理由は以前書いた記事にあるが、人は自分が参加できる絵に興味を持つものだから。

Twitterでの「いいね」の正体とは
自分ではそこそこ絵が上手いと思うのにTwitterであまりいいねがつかない、とモヤモヤしている人のために、いいねの正体について分析した記事です。

絵はゼロから始めて「うまいね」と言われるまでに、途方もない時間と練習が必要になる。たいていの人はそこに行くまでにつらくてやめてしまう。

しかし絵の中で似顔絵だけは例外で、「愛」があれば成り立つチートなジャンルなのだ。

「趣味なのでいっさい他人に評価されなくてけっこう!」というならそれでまったくかまわないけれど、それって楽しく続けられるのだろうか。

「絵手紙」というのが流行ったが、あれは「描いた絵が絶対に人に見てもらえる」から流行ったんだと思う。

「誰かに見てほしい」反応が欲しい」というのは当たり前で、全く悪いことじゃない。本当は反応が欲しいのに「いらない」というほうが心にとってよくない。

ご本人に愛を伝えられる、ファン同士で愛を分かち合える

ご本人に似顔絵を喜んでもらえるかも、なんてこともある。今はSNSにアップすることで、ご本人の目に届くことも多い。

ご本人に絶対に見てもらいたいからと、リプで送ったり画像にタグづけする人もいるけど、自分はしない派です。単純に、恥ずかしいから。

そんなことしなくても、名前を記しておけばエゴサーチしている人には届くし、よっぽどバズって話題になればSNSをやっていない人でも耳に届くだろうし。

タレントさんの誕生日に、似顔絵イラストをSNSにアップしてお祝いしている人も多くて、まあ毎日が誰かしらの誕生日だから、毎日ハッシュタグつきで誰かの似顔絵イラストが上がっている。

これはご本人に見られたいというより、ファン同士でお祝いしたいという人たちのお祭り的側面もある。

絵を描くファンは好きなタレントの絵を描いてお祝いできて楽しいし、描かないファンもたくさんの似顔絵が上がっているのを見てお祝いできて楽しい。

ファンでなくても似てるだの似てないだのと参加して楽しむことができるのも、似顔絵というコンテンツの強さだと思う。

その人を客観的に見られるようになる

ネットニュースで不倫やら炎上騒ぎが書き立てられ、「はあ〜? なにそれ! ひどいね!」と視聴者が怒るまでがワンセットみたいな風潮に、ちょっとくたびれてきた。

毎日毎日、せっかく同じ人の顔をネットニュースにもワイドショーにもドアップで映し出してくれるんだから、そんなんもう似顔絵描くしかないでしょ。

意外とこれがよかった。

好きな人の顔を描くとひいき目が入ってうまく描けないことがあるけど、なんの思い入れもない、なんならちょっとイラっとくる相手なら、冷静に特徴を捉えて描ける

また、不思議なもので、じっくり観察して時間をかけて描いてみると、その人の生きてきた年月みたいなものを感じて「まあお前もドンマイだったよな。でもちょっとは俺、他の奴らよりはお前のことわかってるつもりだからさ……」みたいな境地に至ることもある。

ようするに、嫌い度が和らいで中庸になれたりする。

「自分は人を叩くのが趣味だからそれでいい」という人はそれでいいけど、「嫌いな人がいてつらい、そんな自分の心の狭さがつらい、少しでもこの苦痛を和らげたい」という人には試してみてほしい。単なる好奇心でも試してほしい。

似顔絵描いてみたけど嫌いだった、描いたらよけい嫌いになった、というときはもうそれでいい。嫌いでいい。でもいったんは分かり合う努力をしたってことで、少し清々しく嫌いになれるのでよい。

世間で叩かれている人ほど描きたくなる理由
ワイドショーやネットニュースでたくさん顔を見ることでつい似顔絵を描きたくなってしまいます。それによって「似顔絵を描くと嫌いにならない」という処世術を学びました。

総合コミュニケーション趣味・似顔絵

「趣味は心を豊かにします」なんてうさんくさいと思っていたけれど、実はそれは本当かもしれない。

似顔絵を描くという趣味は、人間関係を作ったり、自分の気持ちをコントロールしたり、人を褒めたり褒められたりして承認欲求をほどよく満たしあい、平和な心を作っているのだ。

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