似顔絵という趣味はコミュニケーションの手段にもなって楽しいよという話

何か趣味が欲しいなー、絵を描いてみたいけど自分は芸術家気質でもないし、二次創作とかもしないし、描くものがない。それに、反応がないとすぐ心が折れちゃいそう

と絵を趣味にしたくて迷っている人向け【似顔絵はコミュニケーションの手段にもなりやすく、比較的反応ももらいやすいし楽しいですよ】という記事。

何か趣味がほしいなとずっと思っていた時期があった。

お金はかけたくないし、めんどくさいのもいやだし、口下手だし、お金をかけずに淡々と続けられて暇がつぶせて他人と喋らなくてよくて、でも孤独にならない趣味ないかな〜と言っていたら、「似顔絵描いてるのって趣味じゃないの?」と聞かれた。

自分は一時期似顔絵を仕事にしていたことがあって趣味とは認識していなかったのだけど、仕事以外にもこのブログでも描いているし、普段も日常的に描いている。

(このブログではこんな感じの似顔絵を描いたりしてます)

お金をかけずに淡々と続けられて、暇がつぶせて、他人と喋らなくてよくて、でもたまに他人が見かけてくれて面白がってくれる。たしかに、これって最高にいい趣味なのでは? と思ったので記しておく。

似顔絵を趣味にするとこんな良いことがある

お金がかからない

絵を描くっていろいろ準備でお金かかりそう……と思うかもしれないけど、紙と鉛筆さえあればよい。

人に見せたければ、それをスマホで撮ってSNSに載せればよい。

「えー、せっかく趣味なんだからおしゃれなスケッチブックとか絵の具とかコピックとかMacとかペンタブレットとかAdobe Photoshopとか使いたい」という人はもちろん好きな画材を使ってもよいので、かなり道具の自由度が高い。

今は自分はiPadとApple Pencilで描いているが、前まではそこらへんのメモ帳にシャープペンシルで描いていた。今も出先で突発的に似顔絵を描くときは、そこにある紙とそこにある筆記具を使う。Undoがない分、味のある仕上がりになって却ってよかったりする。

たいして上手くなくても反応をもらいやすい

似顔絵って他の絵と比べて少し特殊な要素があるなと感じている。

「たいして上手くなくても興味を持ってもらいやすい」という点だ。

例えば3時間かけてリンゴを丁寧に描いた超絶上手い写実的なデッサンと、3分かけて昨日「THE W」で優勝した「天才ピアニスト」さんのお二人を絶妙に特徴を捉えて描いたものと、どちらがぱっと見で興味をそそるか、話題性があるか、反応をしたくなるかという観点で見れば後者だろう。

絵はゼロから始めて「うまいね」と言われるまでには途方もない時間と練習が必要になる。たいていの人はそこに行くまでにつらくてやめてしまう。

しかし絵の中で似顔絵って例外で、瞬発力で成り立つジャンルなのではないかと思っている。

絵を描き始めてすぐでも比較的反応がもらいやすいので、続けるモチベーションも湧く。

「趣味なのでいっさい他人に評価されなくてけっこう!」というストイックな方ならばそれでもコツコツ続けていけるだろうけれど、おいそれと誰もができることではない。

ちょっと前に中高年(?)の間で「絵手紙」というのが流行ったけど、あれも描いた絵が絶対に人に見てもらえるからこそ流行ったのではないかと思う。

ご本人に愛を伝えられる、ファン同士で愛を分かち合える

好きな誰かの似顔絵を描くのはそれだけで十分に楽しい。ファンが推しのイラストを描いたものをファンアートと言ったりもする。

推しの誕生日にお祝いのファンアートを描いたり、舞台やイベントの感想をファンアートにしたり。

今の時代、SNSに投稿することでご本人の目に届くこともあるし、ご本人には届かなくてもファン同士で楽しむこともできる。

絵を描くファンは推しの絵を描いて楽しいし、描かないファンも見て楽しい。

「心底イヤな人」がいなくなる

※これは自分の場合で、誰でも当てはまることではないかも。

有名人の不祥事があって、ネットニュースでもワイドショーでも毎日毎日ドアップで映し出されてうんざり……みたいなことってある。印象操作のために悪意のある写真を使ったりするので、視聴者の中でマイナスの感情が増幅していくだろう。

しかし似顔絵を描いている人は、ドアップで同じ顔を毎日見せられてしまうと感情が湧いてくるより先に観察モードに入ってしまうのだ。そしてつい似顔絵を描いてみてしまう。

意外とこれがよかった。

不思議なもので、じっくり観察して時間をかけて描いてみるとその人の生きてきた年月みたいなものを感じて「みんな叩いてっけど、ちょっとは俺、他の奴らよりはお前のことわかってるつもりだからさ……」みたいな境地に至ることがあるのだ。

これをたびたびやっていると、心底イヤな人というのが世界からいなくなる。

「どうでもいい人だったけど夢に出てきたから好きになっちゃった」みたいな現象があるけど、あれに似ているのかもしれない。

コミュニケーションを楽しめる似顔絵

似顔絵を描くって、自分以外の誰かのことをじっくり見つめる必要がある。

すると相手のことを考えたり、大切に思ったり、愛着を持ったりということができる。

ときには相手に愛情を伝える手段になったり、ファン同士で楽しむこともできる。

絵を描く作業って基本的には孤独なのだけど、その中では似顔絵って他人とコミュニケーションしやすいジャンルなのかもと思っている。

実は自分が似顔絵を描き始めたのも、口下手でなかなかクラスに溶け込めなかった中学生の頃だ。

先生の似顔絵を描いていたら「何それ、似てるー!」とクラスの子が話しかけてくれて、それをきっかけに打ち解けることができた。高校のときも大学のときも、それでまわりになじんでいった。

人見知りとかでなくても、誰かと最初に打ち解けるきっかけを作るのって普通に難しいことだ。自分の場合は似顔絵という手段があって本当に良かったなと思っています。

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