「似顔絵を描きたいけど、男女の描き分けがうまくいかない」
「美形の男性を描くと女性みたいになってしまう」
と悩んでいる人向け【男性と女性では骨格の大きさが違う。男性は骨を意識して直線的に、女性は骨を目立たせず柔らかい線で描くようにしています】という記事。
「女性を描くのは得意だけど男性を描いても女性みたいになってしまう」とか、あるいは逆に「男性は上手く描けるけど女性が可愛らしく描けない」みたいなことってあると思う。
自分も小学生の頃は女の子（お姫様）の絵ばかり描いていたので男性を描けるようになるまで試行錯誤があり、中高生になると少年キャラばかり描いていたので女の子が描けなくなり……みたいなことがあってまた試行錯誤した。
一つ描けるようになると一つ忘れる……みたいな自分のために、備忘録的に男女の描き分けのポイントはどこなのかを書き残しておく記事。
▽パルミーの『女性の身体の描き分け講座』はこちら
ローラさんと双子のお兄さんを描き比べてみる
『笑っていいとも』だったかで、ローラさんに顔立ちのそっくりな双子のお兄さんがいるというのを知った。
お兄さんの写真も公開されていて、これは男女の描き分けのヒントになるのではないかと思ったので分析しながら似顔絵を描いてみる。
男女の違いは①骨の大きさ②顔の脂肪
こうして並べて比べると、お兄さんは、
- アゴ、エラがしっかり
- 顔の脂肪が薄い
- 頬骨もしっかり見え、頬のラインが直線的
- 鼻筋も直線的
- 唇の質感が硬め
- のどぼとけが見え、首すじや肩も大きい
- 髪やもみあげなどが濃い
一般的に男性の方が骨が大きく、顔の脂肪が女性よりも薄いことで、エラとアゴがしっかり見えるのだと思う。ローラさんも顔によけいな脂肪なんて一切なくシャープな顔立ちなのだけど、お兄さんと比べるとやはりラインが柔らかくふんわりしている。アゴやエラもしっかりとメリハリがあるけど、お兄さんと比べると骨は小さく華奢な輪郭。
色を塗るときにも
色を塗るときにも、男女の違いを意識してみる。
どちらも健康的な肌の色だけど男性のほうの彩度を少し下げて塗ってみたのと、骨が大きい＝隆起しているのを意識して影とハイライトを強めに入れている。
男性が男性っぽく描けないときは……
どんなに華奢な男性でも、女性よりは骨格がしっかり空いている。
骨の大きさと脂肪の少なさを意識して描くことで「美形だけどしっかり男っぽい顔」になるのではないか。
男性の骨は大きめかつ皮膚の脂肪も薄いので、特にエラ、アゴ、首、手指などに骨っぽさが出やすい。それを逆手にとって、男性が女装をする場合は骨が目立つ部分を服や髪やポーズでカモフラージュしていることも多いように思う。
首元をふんわりした襟で、額や顔まわりを髪でカモフラージュすることで、「男性なのはしっかり分かる上で女性らしさも感じる」という印象になる。
- 頭蓋骨の大きさを意識する
- エラとアゴを四角く、大きめに
- ほおを直線的に
- 色塗りも骨を意識
ローラさんとお兄さんの写真を見たとき「そっくりだけどしっかり違う。でもこれ、絵で描き分けられるかなあ……」と不安になったのだけど、いざ並べて比べると少しずつ違いも見えてきた。
男女の描き分けに限らず、うまく特徴がつかめないときに複数人を比較しながら描いてみるのは良いかもしれない。
子どもや赤ちゃんはまだ男女の違いが現れていないので、また別の似せ方があると思う。
