ファイナンシャルプランナーの資格を取りたいけど、まったくの素人だし独学じゃ無理かな?
学習時間をなるべく少なく、効率よく合格したいんだけど……
という人向け【独学に向いている人と向いていない人について。独学が向いている人はFP2級までならすんなりいける。そうでない場合は通信講座を利用するのもアリかも】という記事。
※独学……参考書と問題集を買って自分一人でコツコツ勉強を続ける学習方法
結論から言うと、ファイナンシャルプランナー2級までは素人でも独学ですんなりいけた。
自分の場合は資格が欲しいとかではなく、フリーランスでやっていく上で必要なお金の知識を身につけたかったので、単に合格するためではなくていねいに学習することを第一に考えた。その結果として2級程度の知識は自然に身についたという感じ。
つまり、それくらい「取得するのに無理のない資格」だと言える。
ただ、独学に向いている人とそうでない人がいると思うので、
- 独学が得意な人におすすめの参考書・問題集は『きんざい』
- 独学が苦手な人や効率第一の人は通信講座のほうがいいかも
ということについて書いている。
独学が得意な人におすすめ参考書・問題集は『きんざい』
自分が使っていたのは「きんざい」の最短合格シリーズ。→’22~’23年版 最短合格3級FP技能士
「きんざい」というのはFP試験を実施している機関の「一般社団法人 金融財政事情研究会」の略で、いわゆる「公式」。
他の「サルでも分かる!」「これだけでラクラク合格!」みたいなイラスト入りのテキストに比べるとちょっと堅苦しくてとっつきにくいけど、公式があるならそれ一択っしょということでこれにした。
あと、自分は簡単なことまでいちいちやさしく噛み砕いて教わるのがイライラしてしまって苦手というのもある。(独学好きにはこういうタイプけっこう多いのではないだろうか。)
説明が簡潔で、大事なことは全部載ってて、しかも公式。勉強することが苦手じゃない人にとっては最強のテキストだと思う。
問題集も「きんざい」でそろえたので齟齬もなくスムーズに学習できた。→’22~’23年版 3級FP技能士(学科)精選問題解説集
「きんざい」で3級をみっちり勉強して合格した直後に2級の問題を解いたら、ほぼ合格ラインまで点が取れていた。2級は3級の延長だけど、より細かいところまで問われるという感じ。3級の知識をうわべでなくきちんと理解すれば2級で苦労することはないと思う。
独学が苦手な人・効率よく合格したい人は通信講座
一人で参考書読んで、問題集解いて、分からなかったところまた参考書読んで……というのが苦にならない人は独学が向いている。
けど、「そんなのめんどくさい、誰かに一から教えてもらいたい「分からないところは自分で調べるより人に聞きたい」「自分で学習スケジュール通りに進める自信がない」という人の場合、通信講座という手もある。
FP3級は比較的優しい資格なので、かなりお手頃価格で受講できる通信講座も多い。
たとえば『STUDYing』のFP3級コースは4,950円 。参考書と問題集を買う値段で済んでしまう。
独学を進める上で「これがコツかも?」と思ったこと
一度に全部理解しようとせずに「まずはざっくりと」を繰り返す
ファイナンシャルプランナーに限らず、何も知らないジャンルや苦手なジャンルの勉強をするときは一度に全部理解しようとすると無理になってしまう。
自分のやり方は、まずはざっくりと分からないなりに参考書を通して読み、「いやー全くもってちんぷんかんぷんだったな!」と笑いながら問題集を解き、「当然何も解けなかったな!」と笑いとばし、もう一度参考書を読む。そうすると「あ、これさっきの問題で出てたところだ。さてはここ重要なんだな?」みたいにだんだん輪郭がはっきりしてくる。
何も知らないジャンルを一から勉強するときはこの方法をとっている。
これを楽しいと感じる人は独学が向いているのかも? と思う。当然「そんなまどろっこしいことやってられっか」という人も多いだろう。
得意分野で確実に点を稼いで余裕を持つ
試験の出題分野は広いけど、きちんとジャンル分けされていてそれ以外は出ない。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
このうち「ライフプランニング〜」はFPの基礎知識のようなもので読めば誰でも分かる。
不動産ジャンルと相続ジャンルは何も知らない分野だったけど、読めば分かることばかり。相続ジャンルは横溝正史の書くような小説の家系図に置き換えて考えたら面白かった。
適当にふざけているうちに、もうこれで出題ジャンルの半分は抑えられたことになる。
自分は金融資産運用がいちばん苦手で金利が高いとか低いとかもなかなか感覚がつかめなかったのだけど、「もし試験でここが丸ごと分からなくても、他のジャンルの点数でカバーできるから焦って分かろうとしなくてもいいや」と気が楽になった。気が楽になると頭に入ってくる。
ファイナンシャルプランナーの試験勉強に必要な日数
「3級は1ヶ月で十分」なんていう人もいるけど、合格するだけなら確かにそれくらいでも大丈夫そうなボリューム。「とにかく丸暗記してとにかく合格したい」という人の場合はむしろそれくらい短期間のほうが忘れる前に済んで良いかもしれない。
ただ、自分はそういうのがしんどく感じて、コツコツやるほうがかえって楽なタイプなので、丸暗記はせずに理解できるまで3ヶ月くらいかけてのんびり勉強した。
ファイナンシャルプランナーの資格試験に合格したことで
合格すると後日合格証書が届く。その後は「FP技能士カード」という証明書を申請することもできるし、「FP技能士センター」に会員登録して学習を続けたりセミナーを受講したりすることもできる。
自分の場合は単に「お金の知識を身につけたい」という目的だったので、特に何もしていない。
ファイナンシャルプランナーの学習をしてみてよかったことは、
- お金に対する苦手意識が薄れたので、いろいろ調べて投資を始めた
- 確定申告で分からないことがあっても、どこが分からないかが分かるから調べようがある
- 税務署や役所に対する苦手意識が薄れ、おっくうではなくなった
- 以前はスルーしていた経済関連のニュースも、興味を持って目を通せるようになった
こうしてみると、自分はお金に苦手意識があったことでかなりたくさんのことが制限されていたんだなと感じている。
苦手なことがひとつ減っただけなのに、たいへんな解放感を得られています。