子どもの頃、お絵描きが大好きになったきっかけは60色クーピーペンシル

子どもが絵を描くのに必要な道具って何をそろえたらいいのかな?

子どもが絵を描くのが好きだから、いい道具を与えてあげたい

という親御さん向け、【自分がお絵描き好きになったきっかけは、幼稚園の頃に買ってもらった60色クーピーペンシルでした。】という記事。

60色のクーピーペンシルは衝撃だった

幼稚園のとき、60色のクーピーペンシルを叔母に買ってもらった。

たぶん誰でも見たことがあるサクラクレパスの、現状買えるいちばん多色なもの。

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サクラクレパスの製品情報「クーピーペンシル60色(缶入り)」をご紹介します。

このおかげで絵を描くことが好きになったし、たぶんこれを買ってもらっていなかったら今私は絵を描いていない。というくらいエポックメイキング的な出来事だった。

その後大人になって同人活動をしたり美大受験をしたりデザインの仕事をするようになったのも、すべて60色のクーピーが発端。

60色クーピーのどこがどう良かったのか、なぜそんなに幼稚園児をときめかせたのか。

かなりはっきりと理由が思い当たったので、今改めて挙げてみる。

知らない色がたくさんあってときめいた

60色のうち「エメラルドいろ」という色に衝撃を受けたのをはっきり覚えている。

エメラルドが宝石だということは知っていた。けど「なんてきれいな色なんだ! こんなきれいな色がクーピーペンシルとして私の手の中にあるなんて!? この色で好きなだけ塗れるんだ、すごい!」と、缶を開けるたびに感動していた。

あと、蛍光色も入っていた。蛍光オレンジ、蛍光グリーン、蛍光ピンクなど5色。蛍光色がペンではなくクーピーになっていることも、子どもながらに衝撃を受けた記憶がある。

他にも「ふじいろ」「くちばいろ」「はいみどり」「たまごいろ」など、聞いたことのない色がたくさんあった。子どもだった自分にはまだちょっと渋すぎて良さが分かりきらなかったのだけど、今見ると何とも深い色合い。

子どものうちからたくさんの色を見て実際に手に取って使ってみたことは、良かったと思っている。音感や味覚もそうだけど、広くたくさん触れておくのって損はしない気がするし。

子どもにも使いやすかった

クーピーは子どもにとって使いやすかったというのもある。特に自分はガサツで乱暴でめんどくさがりな子どもだったので、

  1. 消しゴムで消えやすい
  2. 削らなくても使える
  3. 折れにくい
  4. 全部が芯なのでパッと見て色が分かりやすい

というのはありがたかったのだと思う。

といったメリットがあり、子どもから大人まで使いやすい。

また、片付けもケースに戻すだけなので簡単だし、手が汚れないのも良かった。

自分は大人になってから90色の色鉛筆シリーズを買ったんだけど「出てる芯を使い切ったら削らないと描けなくなる」というごく当たり前のことがやたらめんどくさく感じ、その点クーピーはめんどくさがりの子どもにも良かったのだな、と改めて思った。

今は大人だから色鉛筆くらい削るけど、子どもの頃に与えられていたら放置していたかもしれない。

画板がわりになる

クーピー60色は缶ケース入りなので、ケースをそのままカルトンがわりにして使っていた。畳の部屋やソファの上でも、好きなタイミングでお絵描きができたのはかなり良かった気がする。両親も「ちゃんと机で描きなさい」などとは言わず、好きな場所で好きなだけお絵描きをさせてもらっていた。

コピー用紙(当時、うちでは「わら半紙」と呼んでいた)を数枚ケースの中に入れておき、そのまま小脇に抱えて友達の家に遊びに行ったりもしていた。まさに画材と紙が同時に収納できるカルトン。

今はiPadで絵を描いているけど、好きな場所で好きなタイミングで描ける点は共通している。

大人になっても一生使える

もちろんクーピーペンシルは大人になっても使える。ガサツで乱暴な私がさんざん使い倒した結果、ケースの缶はベコベコになってしまって処分したけど、クーピー自体は高校生くらいまで使っていた。

この記事を書いていて、今また60色のクーピーが欲しいなと思っている。

今はすべて絵の作業をデジタルでやるようになったけど、たまに絵を描く楽しさを忘れているような気がしているのだ……。

あの「エメラルドいろ」に今でも私はときめくことができるのだろうか。初恋みたいなもので、確かめずにぼんやりさせておいたほうがいい気もするし、もう一度今の自分が手に取ってどう感じるかを知りたい気もする。

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