二次創作と一次創作の違い・共通点・それぞれのいいところについて。

「二次創作と一次創作ってどう違うの?どっちが難しい?」

「今から絵を始めるなら、二次創作と一次創作どっちをやるべき?」

と疑問に感じたり迷ったりしている人向け、【二次創作と一次創作の違い・共通点について。それぞれにいいところがあります。】という記事。

※筆者自身は一次創作から二次創作に入り、今ではどちらもしている。どちらかを持ち上げたり貶めたりではなくて、シンプルに自分が感じたそれぞれのいいところについて書いている。

※【一次創作】というのは【二次創作】の対として作られた言葉だそうで【オリジナル】と同義。この記事では【二次創作】と比較する意味で、敢えて【一次創作】という言葉を使っている。

「絵を描きたいけど、二次創作と一次創作(オリジナル)どっちをすべき?」というお悩みについて聞いた。

私の答えは「どっちをやってもいいしどっちもやってもいいじゃないの」。たぶん多くの方もそう考えるんじゃないだろうか。

それでもなお、こんなお悩みがあるようだ。

「どっちにどういうメリットがあるの? 早く絵が上手くなって、早くまわりからも評価されたいんだけど、最短距離はどっちなの? やっぱり二次創作の方が有利? でもオリジナルの方が高尚だと思われるかな?」

「オリジナルやってもあんまり見てもらえないよね? 本当はオリジナルやりたいけど二次創作でファンを作って人を集めてからの方がいいかな?」

「私は将来的にプロを目指してるから、オリジナルをやるべきでは? 二次創作なんてやってたらオリジナルが描けなくなって、まわり道になるのでは?」

意外とそういうお悩みたちって、そこに本質がないというか、見当はずれであることが多いと思う。(この記事の最後に、それぞれのお悩みについての答えを自分なりにまとめています)

この記事では、自分が感じている【二次創作と一次創作(オリジナル)の違い・共通点・それぞれのいいところ】について考えてみた。

二次創作を描くことと一次創作を描くことの違い

まず大きな要素として、人に見てもらう場合の環境が違う、ということは言えると思う。

すでにみんなの中に共通認識があるかないか

二次創作だともうすでにキャラや世界の設定が知られているので、描く(書く)方もそこをすっ飛ばして描くことができる。

そして、読むがわもそこをすっ飛ばして、もう知っている世界の話としてサクッと読むことができる。必ず推しキャラが出てくるし、なんならキャプションにあらすじやオチも書かれているので、ある程度楽しめることは確約されている。

一次創作の場合は、キャラや世界の設定を自分で一から積み上げて行くという楽しさがある。

読むがわにとっても、自分にハマるかどうか分からない未知の物語に触れていくという喜びがある。個人的な話をすると、自分は20代頃まではそのワクワクが好きで本や映画にたくさん触れていた。一次創作もしていたし、人様の一次創作も楽しく読んでいた。

のだけど、リアルでしんどいときにフィクションにまで心が揺さぶられるのがしんどく感じることが増え、新しい物語に手が伸びなくなってきた。新しい物語を一から楽しむ気力も減ってきているのかもしれない。それにつれて一次創作もあまり読まなくなった。

見てくれる人の規模が違う

当たり前のことだけど、二次創作だとすでにたくさんいる原作のファンが見てくれるのでそのぶん閲覧数が増える。

ルールやマナーが違う

オリジナルでも投稿するSNSによっては残酷表現や性的表現についてガイドラインがあるので、全く自由というわけではない。

二次創作はさらに、みんなの中の大切な作品やキャラを使って創作するのだから界隈によってルールやマナーが存在することがある。これも広く知られている通り。

二次創作を描くことと一次創作を描くことに、共通するもの

創作とは"伝えたいことを絵(文章)で表現する"ということ。

より伝わるような表現を選び、より伝わるように自分に足りない技術があれば補いつつ創作していく。

絵で言えば「二次創作なら既存絵を見て描けばいいんだから美術解剖学なんて知らなくても大丈夫」ってわけにはいかないし、逆に「オリジナルだから美術解剖学なんて知らなくてもオリジナルの人体として描けば骨折絵でもOK」ってわけにもいかない。

"見る人に伝わるもの"を作れるまでにはたいへんな労力がかかる。

これは一次創作でも二次創作でも、絵でも文章でも音楽でも、すべての創作において同じなんじゃないかなと思う。

二次創作を描くことと一次創作を描くこと、それぞれのいいところ

自分の引き出しにないものを描く機会になる二次創作

二次創作のいいところは、自分の引き出しにないものを描くチャンスになるという点だと思う。

絵を描きたい、絵が上手くなりたい、と思っても、自分の引き出しにないものはなかなか描く機会がない。

「少年少女キャラは得意だけど青年キャラやマッチョなキャラは描き慣れていない、上手く描けないから作品には登場させない」ということも、オリジナルならできる。少年少女しか登場しない話を描けばいいわけだから。

けど、それだとずっと描けないままということになってしまう。

でも二次創作でマッチョなキャラにハマったら、もう描かざるを得ない。「無理だよ描いたことないし、ここの筋肉とかどうなってんの? ちょっと! 美術解剖学のおすすめ書籍どれ! ポチるよ!」と言いながら体が勝手に描いてしまう。

そうするともうあとは自動で(自動じゃないけど)マッチョなキャラが描けるようになってしまう。

これが二次創作のいいところなんじゃないかな、と私は考えている。

ゼロから作り出す喜びを感じられる一次創作

自分でもオリジナルを書いたり描いたりした経験から、"ゼロから何かを作り出す"というのはこの上ない喜びだと思っている。

もちろん全くのゼロからではなく今まで触れてきた作品のエッセンスをもとに創作しているわけだから、自分の性癖集大成とも言えるんじゃなかろうか。

自分の性癖集大成を作り上げることによって、自分の「好き」や「描きたい」がよりいっそうハッキリする。創作にも喜びが増すし、好きなものに対するアンテナの精度が上がれば好きな作品に出会う確率も上がる。

「一次創作はゼロから作り出さなきゃいけないからたいへん」とよく言われるけど、何と言ってもそこがいちばん楽しいので、趣味でやっている自分としては"たいへん"というふうに感じたことはない。(プロでやっているひとは"たいへん"が多くあると思います。)

やりたいと感じたらどっちもやればいい

二次創作も一次創作も「楽しいほう、やりたいほうをやればよいじゃないですか! やりたければどっちもやってもいいじゃないですか!」に尽きる。

最後に、上に挙げた疑問に対して自分なりに答えを出していこうと思う。

早く絵が上手くなって早くいいねがたくさんほしい。二次創作の方が有利?

伝えたいことを表現するまでには労力がかかり、それは二次創作でも一次創作でも同じこと。どちらも楽ではない。

二次創作だと単純に見てもらえる数は増えるので一次創作に比べるといいねは増えるかもしれないけど、人によっては「流行りのジャンルの二次創作でさえいいねがつかないなんて、私は相当ダメなのでは……?」と落ち込むことも。

将来プロを目指している自分にとって二次創作は遠回りでは?

果たして、「プロになるために創作をする」のが本当に近道なのだろうか?

二次創作でさまざまな絵柄に触れることで振り幅ができ、自分の絵柄が確立していくこともある。

本当はオリジナルやりたいけど二次創作でファンを作って人を集めてからの方がいいかな?

集まった人のほとんどは原作のファンであって、二次創作者のファンではない。一次創作を読んでくれるとは限らない。

結局のところ二次創作だっていいし一次創作だってよくて、とにかく「描くのが楽しくてたまらなくて描きまくっていたら、いつのまにか技術や技法が身についていた」というのが理想なのではないだろうか。

やってみる前から頭でメリットを考えてどうのこうの言うのではなく、どっちもやってみて楽しいほうに夢中になればいい。それが答えだと思う。

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