
「好きなアニメやマンガの絵を模写してるんだけど、なんか下手になる……」
「いまいち上手く模写できないんだけど、模写のコツってあるの?」
と悩んでいる人向け、【アニメ絵やマンガ絵を模写するとき、このポイントを押さえると上手く描けるよ】という記事。
絵を描き始めるきっかけって、好きなマンガやアニメの模写から入る人も多いと思う。
でもそこで描けなかったりすると「うわー下手! 私は絵の才能がないんだな」と心が挫けがち。
でもコツとポイントを押さえれば、見違えるように上手く模写ができるようになる。
【初心者向け】アニメ絵・マンガ絵を上手くそっくりに模写するコツ。
顔は必ずアタリをとる
本当の初心者の場合、キャラクターの髪で目がごまかされて正しい対象物を見られなくなることが多い。
特に片目隠れているようなキャラだと、顔のバランスが分からなくなって作画崩壊しがち。
ポイントは、
- アタリをとる
- 見えない部分も描く
- 髪は最後に描く(必ず頭蓋骨より大きくなる)
例えば、いらすとやさんの「前髪が長い人のイラスト」。

これを模写してみる場合、

こんな感じ。
シンプルなイラストだけど、まずきちんとアタリをとる。
↓
片目隠れていても両目の位置を確認
↓
髪は頭蓋骨より一回りから二回り大きく
シンプルな絵柄ほど「見ただけですぐ描けそう」と思ってしまいがち。
それだと自分の目がごまかされて意外と上手くいかないし、むだに時間もかかってしまう。
アタリを取ると見えない部分もきちんと把握できるので、歪みやズレが起きにくい。
また「耳の上部と目が同じ高さだな」などと細かい位置関係がハッキリするので、より正しい模写ができる。
また、アタリをとって頭蓋骨を把握することで、髪を自然なボリュームで描くことができる。
アタリについてはこちらの記事に詳しく書いている。
トレースしてみるのもおすすめ
トレースもやり方によってはおすすめの練習方法。
模写(見て描く)だけではどうしても自分の癖が分かりにくい。
模写したものの隣に並べてトレースしてみることで、自分の癖、きちんと見られていなかった部分が分かってきたりする。
例えば自分も、無意識でつい左目を離し気味に描いてしまう癖、鼻のアタリを長めにとってしまう癖があるけど、これも模写とトレースを繰り返すうちに発見した。
体を描くときは美術解剖学の知識があるとよい
初心者の初心者はなかなか全身を描くのはたいへんかもしれないけど、ある程度描ける人は美術解剖学を並行して学ぶといい。
美術解剖学といっても「手の大きさは髪のはえぎわからあごの長さ」「腕を下ろしたとき、肘とヘソが同じ高さになる」などのシンプルな基本さえ分かっていればかなり絵のバランスが取れると思う。
マンガ絵やアニメ絵の模写に慣れてきて「もっと上手く描いてみたい」と思ったら、デッサン本や美術解剖学の本の模写を並行してやるのがおすすめ。
模写するときは観察眼を磨いている
「模写って画力アップに意味ないんじゃない?」と思われがちだけど、実は観察眼磨いたり、自分の癖に気付ける練習方法。
できれば美術解剖学の書籍を一冊買って、それも並行して模写練習をすると効率的に画力が上がっていくと思う。
美術解剖学の模写をしてからアニメ絵の模写をすると、
「あ、ここってこういうふうにデフォルメされているんだ」
というのも分かるし、
「この漫画家さん、上手いと思ってたけど肩の付き方がちょっとおかしいな」
というのも見えるようになり、いわゆる"目が肥えてくる"。
すると、
「自分が描くならもっと正しくデフォルメしてこう描こう」
という創作意欲も湧いてきて、そうなると画力がガンガン上がっていくし、オリジナリティが生まれてくる。