「絵を描きたい」「絵を描かなきゃ」なのに描けなくてつらいときは。

「絵を描くのは好きなはずなのになかなか描く気が起こらず、焦りばかりが募ってしまう」

「『絵を描かなきゃ』と思うのに絵が描けず、自己嫌悪でしんどい」

という人向け【なぜ絵を描きたいのに描けなくなってしまうのか、その原因と対処法】について考えてみた記事。

「絵を描きたい」「絵を描かなきゃ」なのに描けなくてつらいときは。

上手く描けないから描きたくない→【上手く描かない】を練習してみる

絵を描き始めて間もない時期(人によるけど数ヶ月から数年)は、思い通りの線を引くことすらままならないと思う。

当然見たものを見た通りに描けないので、そこでまずイヤになってやめちゃう。

マンガ絵を見ながら模写しても、写真を見てデッサンをしても、自分の思い通りの絵にならない。

そうなると自分の下手さに腹が立つやら恥ずかしいやらイライラするやらで、描くたびにそれが挫折体験になってしまう。自分の絵と向き合うのがイヤになる。

そして「私絵描くの向いてないんだ」というふうに結論づけたくなる。

対処法:【上手く描こうとしない】を練習してみる。

「初心者だから上手く描けなくて当然、絵の練習は上手く描こうとしなくていい」っていうのはとてもよく言われることだけど、「そう思えりゃこんなに悩んでないっつーの!!」ではないだろうか。

なので【上手く描こうとしない練習】をしたらどうだろう、ということについて下の記事に書いている。

自分の下手さを見慣れること、自分の下手な絵を冷静に直視して、笑い飛ばすこと。

実は絵を描く上でこれがいちばん難しくて大切ことなんじゃないかと思う。

みんなこれができないから一生病んだり悩んだりする。絵が上手い人でもたまにSNSで病んでるでしょう。こっちは「はあ? そんな上手いのに?」と思うけど、本人は自分の絵の欠点を直視できず、直視できないから向き合えず、直視できても笑い飛ばすことができないので真剣につらいのだ。

なので、初心者のうちにこれを会得すると最強です。

※あと、超初心者の場合「模写しても形にならずイヤになっちゃう」ということも多いと思うので、トレース(紙を透かして写して描くこと)をしてみるのもいいかもしれない。

意外とトレースというのは、やり方によっては効率の良い練習になる。

※もちろん写したものを自分の作品としてSNSにアップしてはダメです。あくまでも自分の練習で。

技量が足りず思うように描けない→具体的に何が足りないか分析してみる

さて、上でも書いた通り「思うように描けなくてイヤになっちゃう」というのは初心者を過ぎてもずっと続いていくことだ。

その中でも初心者後半くらいから中級者にかけての頃って「自分の描きたいものに技量がついていけていない、もどかしい」みたいな症状が出る気がするんだけど、どうだろう。

絵を描くのに慣れてきてそこそこ描けるようになると、目も肥えて自分のアラがハッキリしてくる。そうすると「まだここが描けてない」「もっとこう描きたいのに」と理想と現実の乖離がしんどくなってくる。

「自分には才能もセンスもなかったんだ」と思いたくなってしまう。

でも待ってそうじゃくて、それは初心者から着実に次の段階まで来たということ。

対処法:自分の理想と比べて"今の自分の絵に何が足りないか"を具体的に分析する

自分の描けなさ、至らなさが目につきまくるので、ばくぜんと「あー全然描けてない」「全部ダメだ」とつい言いたくなってしまう。

それだと自分を貶めるだけで次の行動につながらないので、どこをどうしたいのか具体的に分析していく。

例えば「もっと推しの神々しさを表現したい、もっとがんばろう!」とか「推しの可愛さを描きたい! もっといっぱい描かなきゃ!」とかだと、どこをどう直したらいいかわからない。精神論や根性論になってしまう。

推しの神々しさを描きたいなら、「自分が神々しいと感じたのは具体的にどこなのか」「どこのパーツのどの動きが自分にそう思わせたのか」などしつこくしつこく分析して推しノートを作るの楽しくないですか? 

そこに自分の性癖のキーがあると思う。

「揃った指先の美しさが神々しかったんだけど、自分は手が苦手で、ごまかしちゃって上手く描けてなかった」と思えば手や指の表情をより表現できるよう、パーツのデッサンをしてみるとか。

「当たったライトの効果もあって神々しく見えたってのもあるな……あのライトの雰囲気って絵でどう表現できるんだろう?」と思えば発光レイヤーについて調べてみるとか。

色塗りの技術を学ぶことで表現の幅が一気に広がる。

そんなふうに夢中になっていると、自分が「絵を描きたいのに描けない……」なんて思っていたことをいつのまにか忘れてしまう。

今の自分に何が足りないか・自分はどうしたいのかをピンポイントで見つけて、それを補うための行動をする

あらゆる悩みはこれでしか解決できない。

陸上競技のタイムを上げたいときだって、フォームを撮影して見直したり、自分に足りない筋肉を大きくするためのトレーニングをするはず。大昔のスポ根マンガみたいにひたすら一日中走り込みだけしても関節を壊す。

なのに絵描きってなぜか根性だけでがんばろうとしてしまう。関節は壊れないけどメンタルが壊れちゃうよ……。

「しんどい思いをして描いても、どうせ勝てない……」

あと、

「私も描こうと思ってたのにみんなの筆が早くて出遅れちゃう。今から描いても二番煎じだし……」

とか、

「私が描いたってジャンルの上手い人にかないっこない、みじめになるだけだよ……」

と思うと、そりゃあ描く気がなくなってしまうと思う。

しんどい思いをしてがんばっても、報われないと感じてしまうのかもしれない。

対処法:そのフィールドでの勝負をやめる。

絵を描くのをやめるとかじゃない。上手い人がいっぱい描いている方向と別方向の切り口で描くということ。

例えばジャンルの大手が美麗な絵柄で推しカプの切ない話を描いているならこっちはシンプルゆるふわな絵柄でギャグを描くとか、「みんなこの場面を描くだろうな」と思ったら少し視点をずらして別の発想で描くとか。

キャッチャーに憧れて野球を始めたけど、今のチームはキャッチャーの層が厚くてレギュラー入りできない。でも足の速さを生かせるショートで活躍することができる。そうすれば自分もやりがいがあって、誇りが持てて、みんなにも評価される。

そもそも目標は"特定のポジションを得ること"じゃなくて"チーム内外で活躍し、野球を楽しみ、自分に誇りを持つこと"のはずだ。

絵描きってなぜか「どうしてもピッチャーになりたいんだ、ピッチャーになれないなら野球やってる意味がない!」と肩が弱いのに無理に投げ込みを続けて肩を壊しちゃうのをやってしまう気がする。(昔の自分を省みるに。)

自分にない憧れの分野もそれはそれで練習するとして、自分の得意フィールドをきちんと守っていくと心の安寧を保つことができると思う。

※もし「この人みたいに描きたい! でも描けない!」という明確な目標があるようなら、その人の絵を模写する練習も効果があるかもしれない。(あくまでも自分だけの練習として。SNSにはアップしちゃダメ)

※「描くスピードが遅くて焦っちゃう!」というときはこちらの記事も参考になるかもしれません。

本当に描きたいものは、どうしても描いてしまう

「すっごく描きたいのに描けない、焦る、しんどい……描かなきゃ、でも描けない……私ってダメだな……」

こんな焦りを抱えている人を、最近とてもよく目にする。

こんな焦りを抱えているときって、もしかしたらそれは本当に自分が描きたいものではないのかもしれない。

よく言われることだけど、そしてみなさん経験があることだろうけど、本当に描きたいならしのごの言わずどうしても体が勝手に描いちゃっていると思うのだ。

「描きたいけど描けない」というのは、「自分が求めているのは本当はこっちじゃないよ」という、本心からの信号なのかもしれない。

「ジャンル内でこういう絵柄が主流だから、このキャラはこんなふうに描くのが一般的なんだ」

「みんなこういうネタを描いてるから、ついていくために自分も描こう」

「みんなに上手いと思われたいから、上手く見える絵を描きたい」

こんな感じだと、どうしてもモチベーションに欠けができる。

SNSだとついまわりに引っ張られて、自分の描きたいものやペースを見失う。

本当に自分が描きたいもの、描きたくて、いてもたってもいられないものはなんだろう?

流れの早いSNSでいったん立ち止まって考えるのは怖く感じるけど、焦り続けるよりよっぽど建設的じゃないだろうか。

※あと、SNSで「絵を描くぞ!」絵の練習がんばる!」と宣言しちゃうとよけいしんどくなるかも、ということについてもこちらに書いています。

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