「絵を描いていると首が痛い」とにかく休憩だいじ、あとストレッチポール

絵を描いていると首が痛くなってしまう……

長時間絵を描いても首が痛くならないコツってあるの?

とお悩みの人向け、【正直どう工夫しても首は痛くなるので、ちょいちょい休憩するのがいちばん大切(と整体師さんに言われました)。それでもコリがひどくなってしまったときにはストレッチポールを使っています。】という記事。

特にデジタルでイラストを描いているような人は、首が痛いとか、肩がこってつらいという悩みを抱えていると思う。

自分もデザインの仕事をしている時期、意味不明なまでに背中と首を凝らせてしまった。胸鎖乳突筋がバキバキになって口が開けにくく、常に喉にまで不快感がある状態。いわゆるストレートネック。

週一で整体に通っていて、そのとき言われたのが、

「一度凝ったらほぐすのがたいへんなので、凝らせないのがいちばん良い。それにはとにかく同じ姿勢をとらないこと、休憩することが重要です。」

いくらいい姿勢で、いくらいい椅子を使っていても、同じ姿勢を長時間続けていれば体に負担が来る。姿勢を直せばいいとか高い良い椅子を買えばいいとか、そういうもんじゃない。

同じ姿勢を長時間続けることがいちばんよくないのだそうだ。

この記事では、

  1. なるべく体に負担をかけないため、気をつけるといいこと
  2. とにかくちょいちょい休憩しようということ
  3. それでも凝りかけたらストレッチポールがおすすめです

ということについて書いていく。

まずはパソコンまわりを整えた

凝りやすい姿勢で作業するとその分ダメージの蓄積が早くなるので、PCまわりの環境を最低限は整えておくことが前提になる。

よく言われるのは、

  1. モニターの上辺が、目の位置よりちょい下に来るようにする
  2. ペンを持ったとき肘の角度が90度以上になるようにする
  3. なるべく肘置きのある椅子を使い、肘を支える

というようなこと。

椅子が低くてモニタを見るのにアゴが上がってしまうような場合は座布団を敷いて座高を高くしたり、モニターの角度を変えるなりして調整する。

首に負荷の少ない姿勢であるかどうかの目安としては「アゴを引いた姿勢で作業できるような状態」。

モニタが見えにくいからといってアゴを突き出すようにして作業していると、すぐに胸鎖乳突筋がガチガチになってしまう。

また、肘の自重で肩に負担が蓄積するので、肘置きのある椅子を使うようにした。

肩がこっていませんか?それはパソコンを使う姿勢が原因かも!(1/2) - FMVサポート : 富士通パソコン
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いろいろなデバイスで描くようにした

「絵を描くときは必ずPCの前に座る」みたいなのが決まっていると、どうしても体が同じ姿勢を覚えてしまって体に負担がかかりやすい。

なので、自分はわざといろいろなデバイスで描くようにしている。

データを作るときはAdobe IllustratorだからどうしてもPC作業になるけど、ラフはiPadで描く、趣味のラクガキはアナログでコピー用紙に描くなど。さらにノートパソコンを併用していたときもある。

こうすると、PCでは机の前での座り作業、iPadはソファでだらしなく背もたれによりかかって足を組んで、コピー用紙に描くときはクリップボードを使って半分寝転がりながら描いたりもするし、ノートパソコンはソファに座って膝に乗せて……など、とにかくいろいろな姿勢になれる。

「疲れにくくするため、いい姿勢で作業しましょう」と言われるけど、正直どんなにいい姿勢でも長時間続ければ疲れる。

それよりも、多少お行儀が悪くてもコロコロ姿勢を変えた方が疲れにくいというのが自分の個人的な体感です。

デジタルとアナログを併用しているのも、この理由が大きい。

疲れる前にちょいちょい休憩を入れるようにした

そして、疲れる【前】に休憩を入れるようにした。

整体の先生にさんざん言われたのは、「疲れたなー」「痛いな」と感じたらもう遅い、ということ。

「1時間作業したら5分休む」などと決めるのではなくて、もっと雑に、適当に、ひんぱんに休む。

同じ1時間の作業でもその日のコンディションによって体の疲れ具合は違うので、「1時間作業しないと休めない」となると、かえって体への負担になるからだ。

ただ、自分を含め休憩を入れるのが下手な人って多くて、ちょっとコツが要るなと感じている。

強制的に休憩を取るために、自分はこんな工夫をしていた。

  • 飲み物を手の届くところにおかずに、たびたびキッチンまで飲みに行く
  • スマホを離れたところに置いて、チェックするためにわざわざ毎回席を立つ

立ち上がって数歩だけ歩いて何かする、こんなちょっとしたことでもリセットされる。

ストレッチポールを毎日寝る前に使ってみた

整体の先生にはヨガをおすすめされたので、「これだけでもいいからお願いやってみて」と言われた猫のポーズだけは毎日やっている。首から背中、腰にかけてが楽になる(気がする。)

猫のポーズ | YOGA HACK(ヨガハック)– 自分らしいココロとカラダを作る –
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それにプラスして応急処置的に使っているのが、ストレッチポール。と言っても、夜、布団に入る前にちょっと上に寝るだけ

おすすめのストレッチポール

楽天とかAmazonで「ストレッチポール」「ヨガポール」と検索すると出てくるんだけど、いろいろありすぎて迷う。価格も2,000円代から10,000円以上のものまで幅がある。

自分は『GronG(グロング)』というメーカーの、長さ98cm、直径15cmのものを使っている。安いところで買うと3,400円くらいだった。

以前は「ストレッチポールってどんな感じだろう? 本当にいいのかな?」と半信半疑だったので、試しに2,000円くらいのメーカー不明品を買って使っていた。

ちょっと芯材が硬くて毎回寝るたびに「いでででで」となっていて、それでも背中は劇的にほぐれたから「芯材が硬いのはまあこんなもんなのかな。気持ちいいしまあいいか」と思っていた。5年も毎日使っていたらだんだん芯材が劣化して角が剥がれてきたので買い替えることに。十分すぎるほど元は取りました。

5年使ったメーカー不明品(左)と新調したGrong(右)

口コミの良かったGronGのポールを買ってみたのだけど、快適さが段違いだった。芯材に適度な弾力があって、全然背中も痛くない。「えっ……こんなに気持ちいいの?? 今までの痛さはなんだったの??」となりました。しかも以前のものと比べて軽量で、片手でひょいと持てる。アイボリーを選んだから部屋に立てておいても悪目立ちしない。

ストレッチポールの使い方→上に寝るだけ

使い方はいろいろあるけど(Grongのポールを買うと簡易な使い方説明カードがついてきます)まずは「ポールの上に寝るだけ」というのをやってみてほしいです! 最初はこれだけでびっくりするくらい気持ちいいと思う。

ポールの上に尻(骨盤)から頭(頭蓋骨)までが乗るように寝る。

と、背中から首にかけてがグニャグニャに柔らかくほぐれてくる……と言っても背中が固い人の場合すぐには気持ち良くなくて、気持ち良くなるまで3分くらいはかかる。

自分も最初の頃は背中がガチガチかつ重度の腰痛持ちで、ポールの上に寝るだけでもひと苦労だった。

  1. ポールに腰を下ろして、呼吸を止めずにゆっくり体を寝かせていく
  2. やっとポールの上に寝れてもまだ背中がガチガチで緊張状態、全然気持ち良くない
  3. ゆっくりゆっくり呼吸を繰り返して、少しずつ体の力を抜いていく
  4. 背中がパキパキ言いながらポールになじんでいく
  5. 3分くらい(人によって違う)かけると完全に力が抜け、ポールに背中が溶け合ってくる
  6. 気持ちいい。

こんな感じ。イメージとしては木の枝の上で昼寝をする感覚。無理にグンッと寝るとたぶんどこか傷めるので、ゆっくりゆっくり寝てみてください。どうしても痛いなら無理はしない。

毎日寝る前に使うと上半身がほぐれて布団に入ると即入眠&熟睡できるようになった。やばいときは作業の合間に使うこともある。

「ヨガは興味あるけど難しそう」「ほんのちょっぴり体を動かすことさえもめんどくさい」という人(自分もそう)も、上に寝るだけなので必ずできる。怠惰でもできる。

※あと、「【ラジオ体操第二】は工員さんたちの肩こり解消のための体操として考案されたもの」というウワサ(真偽のほどは突き止められておりません)を聞いたので、毎日朝晩2回、ラジオ体操第一と第二をやるようになった。これもすごく良い気がする。

ペースを見直し、作業に余裕を持たせるようにした

絵を描く人って集中力にすぐれていたり忍耐力の強いストイックな人も多いので、ついつい同じ姿勢を取り続け、体に負担をため込みがちな気がする。(自分の場合は動くのが嫌いで惰性でじっとしているだけなんだけど)

自分がデザインの仕事を請け負っていた頃、整体師の先生にいくら「休憩を入れて……」と言われても「休憩してるヒマなんかないんだよ!」という焦りからついぶっ続けで作業してしまうことが多かった。しかし無理してぶっ続けで作業しても大して効率は上がらない上に体へのダメージが蓄積する。

というか、体の負担をため込んでまで作業しなきゃならないくらいならペースの見直しが必要なんだと感じた。

そんなにストイックにがんばったって、他の誰かが私の首を労ってくれるわけではない。整体の費用を出してくれるわけではない。

  1. 疲れる前に休む!
  2. ちょいちょい適当に休む!
  3. 作業の途中でストレッチポールに寝る!

ついじっと同じ姿勢を続けがちなので、この3点を心がけています。

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