似顔絵のコツはじっくり観察しないこと!10秒だけ見て描いてみよう

「じっくり観察しながら似顔絵描いてるのに全然似ない……。むしろ見れば見るほど似なくなってる気がする。どうやって描いたら似せられるんだろう?」

という人向けに"むしろじっくり観察しちゃダメだよ!"という【似顔絵10秒メソッド】についてまとめてみた。

草花や昆虫みたいなものを描くときは、見れば見るほど観察を深められ、いい絵になる。

「よーく見て描きましょう」と小学校の図工の時間にも言われたんじゃないだろうか。

しかし、人の顔はとても複雑なので、見れば見るほど分からなくなってしまう。

脳ってやつは、同じものをじっと見てると情報がバグってしまうのだ。

自分も仕事で似顔絵を描いていたとき、「どうしても似ないな」ということがあった。

そういうときに試していた方法が、10秒だけ見て描く【10秒メソッド】

似顔絵を描いていて、どうしても似なくて困ったら試してみてほしい。

【10秒メソッド】で土田晃之さんを描いてみる

10秒メソッドというのは私がつけたタイトルだけど、

"脳が対象物を見慣れてしまう前に観察を切り上げ、形をとらえやすくする"

というものだ。

最初の10秒の観察

10秒計らなくても適当に数えながらだいたい10秒観察して、"頭に残った特徴だけで描いてみる"

うろ覚えお絵かきゲームみたいな感じ。

目、まゆ、鼻、口くらいでいい。

次の10秒は見ながら描いてみる

すでに頭に残っている特徴を生かしつつ、次の10秒では対象を"見ながら描いてみる"

10秒以上かかってもいいけど、1分以上かけないように。

さらに10秒

観察して残った印象と、二回描いた記憶をもとに、次の10秒も"見ながら描く"

この場合、「もっと目は鋭いな」「眉はもっと直線かも」「エラが張っている特徴を生かそう」と思って描いている。

とらえたぞ、と感じるまで、10秒を繰り返す。

今回の場合は3回。ここまでで、土田晃之さんの顔は1分も見ていない。

じっくり見ながら細部を手直し

あらかた特徴がつかめたら、写真を見ながらゆっくりと細部を直していく。

「眉の上がり具合に惑わされたけど、目はタレ気味だな」「土田さんぽい、ニヤリッ、みたいな口元にしよう」

ここでいじりすぎると元の木阿弥なので、じっくりでも短時間で。

線を拾って完成

線を拾いつつ、微調整。

「アゴは丸いけどエラはシャープ」

「ニヤリッ、のシワを入れるとそれっぽいかな?」

完成まで30分もかかっていない。

似顔絵を描くときは見すぎないこと

じっと見ているとゲシュタルト崩壊する

「だってじっくり見なきゃ特徴がつかめないよ……」というのは実は逆で、それだと脳がバグるしデッサンも狂う。

よく聞く【ゲシュタルト崩壊】という言葉があるけど、

これは、同じものをじっと見ることで、全体がとらえられなくなる現象だ。

全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt, 形態)から全体性が失われてしまい、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象。

Wikipedia-ゲシュタルト崩壊

つまり、これを顔に置き換えると、"目や鼻、口をバラバラに認識してしまうため、顔全体が分からなくなってしまう"ということ。

似顔絵が似ているかどうかは、目や鼻などそれぞれのパーツではなく、その配置によるものが大きい。

顔を見過ぎてゲシュタルト崩壊が起こってしまうと、出来上がった似顔絵も「目はそっくりだけど全体で見ると似てない」「鼻だけ見ると似てるけど全体を見るとなんか違う」みたいなことになる。

描き上げる時間は長くとってもいいけど、"つかむ"までをなるべく短時間で済ませるのが似顔絵のコツだと思う。脳の仕組み的に。

短時間で形をとらえて、それから描くとバグらない

自分はお客さんと対面で描くことはなかったけど(あれってかなりの短時間で描き上げるはず)、写真を見るのも描くのも短時間にするよう心がけていた。

見ながら描いて、見ながら描いて、とやるんじゃなくて。

短時間で集中してつかんでから → 描く

という流れのほうが、脳がバグりにくいはず。

一度でつかめなかったら写真を長時間見るんじゃなくて、"短時間で観察して描く"を繰り返す。

じっくり慎重にていねいに作業してしまう人ほど、似顔絵って苦手なんじゃないかな。(私が似顔絵を描くのが好きなのは、雑で気が短いからかもしれない……)

最初は10秒だと短すぎてオロオロしてしまうけど、慣れればどんどん短時間でとらえられるようになると思う。

時間をくぎって試してみてほしい。

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