自分のイラストがTwitterで無断転載されてた! でもどうやって注意すればいいだろう……
無断転載アカウントに注意したのに、全然聞いてくれない……
と悩んでいる人向け【Twitterの著作権侵害専用フォームから、申し立てができます】という記事。
無断転載を注意することで、いやな思いをしたくない……
最近の無断転載って、
- 絵描きのTwitterからではなく、Google検索で出てきたから取って使う
- 友達からLINEなどで「アイコン用にイラストあげる」と絵をもらい、それをTwitterアイコンに使う
というケースも多いらしい。
だから「特定の絵描きさんの絵を勝手に盗んで使っている」という意識はなく、「ネットに落ちてたから拾って使っているだけ」「友達にもらったから使っているだけ」という感覚なのだろう。
そこに作者が直接注意することで「え、そうなんだ、知らなかった! ごめんなさい、すぐに消します」とすぐに対応してくれる人もいれば、「は!? ネットに落ちてたのを拾って何が悪いの!? 泥棒呼ばわりするな! 嫌ならネットに上げるなよ! 絵描きって偉そう! 自己顕示欲の塊でキモい!」と、泥棒呼ばわりされたことに反感を抱いて(自尊心を守るために)攻撃してくる人もいる。
後者のような人だと、こちらも疲弊してしまう。
注意して聞き入れられなかった場合、あるいは直接注意してトラブルになるのが面倒・こわい場合など、各サービスに著作権侵害の申し立てができるようになっている。
直接注意をする元気と勇気がある場合
悪意のない相手なら、毅然とした態度ではっきりと伝える
自分が知る限りでは「SNSを始めて間がなく、単に無断転載という概念を知らないだけ。Google検索でいい感じのイラストを"拾って"アイコンにしてしまっている」という人もかなり見かける。注意の仕方によってはスムーズに解決している例も多い。
たとえばこんな感じでリプで先方に伝えているかたがいて、すんなりと解決していた。
「そのアイコンは私が描いたイラストです。使用の許可はしておりません。どこで入手されましたか? 速やかにアイコンを変更してください」
毅然とした態度ではっきりと。「それGoogleで見つけたんでしょうけど私の絵ですよ、悪気がないのは分かっていますけど、使わないでください」みたいなニュアンスで伝えているのがポイントだと思う。
「突然すみません、それ私の絵なんですけど……申し訳ないんですけどアイコンを変えてくれると嬉しいです、ごめんなさい」みたいに無駄にへりくだる必要はないと自分は考えている。こちらは複製権を侵害している相手に正当な主張をしているだけなので。(無断転載は著作権法に触れる行為です)
相手に悪意がある場合(常習犯の場合)
他人の絵を転載しまくって「雑だけど○○くん(キャラ名)らくがきしてみた〜」とか「けっこう上手く描けたかも」とか言ってTwitterに投稿しているような人がいる。これはウソをついているわけだから、悪意がある行為だと自分は判断する。いわゆる自作発言。(自作発言も著作権法に触れる行為です)
自分が遭遇したケースではたいてい、注意しても無視→逆ギレ→鍵アカウントにして愚痴→ほとぼりが覚めた頃鍵を開ける(再犯する人もいる)、という感じで、絵描きがいやな思いをするわりに、注意をしても効果がない。
二次創作などでジャンルの母体が大きい場合は、
「このアカウントは無断転載アカです。「○○(ジャンル名)」の絵がたくさん転載されています。ご注意を。私の絵も無断転載されていました」という注意喚起ツイート
↓
ジャンル民がこぞってサイレント通報
↓
アカウント消滅
という流れを目にすることが多い。
フォロワーさんに無断転載された場合
自分の場合は、フォロワーさんに無断転載されることが多かった。(転載という概念を知らずに、私の絵をアイコンにしていたり、保存して自分の投稿としてツイートされたりした)
なので、その人に直接リプするのではなく「イラストの転載は許可しておりません。(転載とは、アイコンやヘッダーへの使用を含みます)」と何度かツイートしたことで解決した。加えて、プロフィールにも注意書きをしておいた。
直接対決する元気も勇気もない場合は、各サービスに申し立てを行う
「無断転載やめてください!」と直接注意しても解決するケースばかりではない。
また相手が日本語が分からない場合、「英語でどう言えばいいの? っていうか英語も通じない国の人か?」となってストレスが多い。
Twitterの著作権侵害申し立てフォームを使う
自分では解決できなかった場合、Twitterには「著作権侵害申し立て用専用フォーム」というのがある。
※Twitterの運営に報告すると、真偽の確認が取れれば転載ツイートの画像を差し替えてくれる(「これは無断転載なので表示できません」という画像に差し替わる)そうです。
手順としては、「著作権を侵害している可能性のある行為を報告したい」「私は著作権者です」を選択して、フォームに必要事項を記入していく。
フォームに記入する必要事項はこんな感じ。
- 著作権者の住所氏名、メールアドレスなど個人情報を記入
- 自分の著作物についての(言葉での)説明+オリジナル作品へのリンク
- 著作権侵害している相手のツイートのURL
ただし申立てフォームに記載した情報は相手にも渡るので、以下のような点を考慮しておくことができる。
- メールアドレスはフリーメールを取得して使用
- 詳細な住所は入力しない(住所は「日本」のみでもOK)
- もちろん本名は入力しない(アカウント名でOK)
Instagramで知的財産権侵害の報告をする場合
Instagramでも、知的財産権侵害の報告ができるようになっている。
Instagramのアカウントを持っていない場合でも、こちらのフォームから報告できます。
Instagramに実際に違反報告をした人によると(元ツイートが削除されてしまっているのだけど)、
- 本名や住所は不要(アカウント名でOK)
- 「自分が描いた本人です」という強力な証拠があるとなお良い(この方は絵を描くのにプロクリエイトというアプリを使っていて、タイムラプスを抽出して提出したとのこと)
Twitterへ報告する場合と同じく、「知的財産権侵害の報告」をする場合は自分の情報が相手に渡る、という点に注意。
知的財産権侵害の報告を除き、報告は匿名で行われます。相手のアカウントからは、誰が報告したかを把握することはできません。
Instagram-ヘルプセンター
- 本名ではなくてもアカウント名でOK
- 確かに自分が描いたものだという証拠として、途中経過のデータがあったら提出するとスムーズに事が運びやすい
できるだけの対策をし、最終的には非公開アカウントにしました
ネット歴25年の絵描きとしては「ネットに上げてればまあ転載はされるよな……」というのが本音。戦い続けた結果、転載を100%防ぐのは無理だと考えている。
とは言え著作権を放棄して諦めているわけではなく、「なるべく無断転載をされにくくするために、最低限やっておくとまだマシかな」くらいに考えて、おまじない程度の対策はしてきた。
- プロフィールに「無断転載禁止」の注意書きをしておく
- イラストにサインを入れる(連絡のつくIDやURL)
それでもトラブルはあるし、疲弊するし、面倒は起こる。
自分の場合は「なるべくたくさんの人に見てもらいたい」という気持ちより、「不特定多数に見られるのは怖い。安心なところで好きな絵を描きたい」という気持ちが強くなったので、もうだいぶ前からイラストを投稿するSNSは非公開アカウントにして運用しています。