誰かの絵が無断転載されているのを見つけたらどう対処すればいいのか

「フォロワーさんの絵が無断転載されているのを見つけてしまった!」

「知ってる絵師さんのイラストが別人から自作発言されてる!許せない!」

【知り合いの絵が無断転載や自作発言されているのを見つけたらどうするのがいちばんいいのか】ということについて。

これはあくまでも自分個人の考え方だけど、無視・スルー、そしてもし可能ならば転載されている被害者さんにそっと教えてあげるのがいちばん無難なのではないかと考えている。

※もし友人が知らずに転載しているのを見かけたら、これもやんわりこっそり教えてあげる。

SNSでの画像使用について詳しいガイドラインを出したゴールデンボンバーさんも、

ルールを守れていない、マナーが悪い方を見かけた際は無視・スルーしてください。

通報・報告のシステムがある場合は、そちらを活用してください。

相手が大切な知人だった場合だけは、やんわりと伝えてあげるくらいがよいと思います。

ゴールデンボンバーオフィシャルサイト

このような考え方を表明している。

SNSへの写真・動画掲載について、ゴールデンボンバーからのお願い ※情報追記(12/23)
※配信ワンマンライブのスクリーンショットについて追記しました。(12/23更新) 鬼龍院翔の「プッツンてれび」でお伝えした内容について、音声の聴きとりが難しい方もいらっしゃるため、画像にまとめて掲載をいたします。

「そんなこと言われても、無断転載を見つけちゃったのに無視やスルーなんてできないよ! ルール違反だから本人にビシッと言うべきでしょ? なぜ無視やスルーをしなきゃいけないの?」

と感じる人もいるかと思う。

この記事では、"無断転載を第三者が指摘することで、こじれてしまう理由"について書いている。

誰かの絵が無断転載されているのを見つけたらどう対処すればいいのか

「フォロワーさんの絵が無断転載されてる!」と思うとつい正義感で注意したくなってしまうかもしれない。

でもゴールデンボンバーさんも言っているように、どうして無視・スルーしたほうがいいのか。自分の体験をもとにその理由について書く。

なぜ無視・スルーが推奨されているのか

自分の絵が原因でケンカになるのは、権利者として望むところではない

フォロワーさんが、私の絵(オリジナル)をTwitterのアイコンにしていたことがあった。

堂々たる無断転載なんだけど、本人はたぶんこれが"無断転載で著作権法に触れている"という意識はなかったんだと思う。(私に普通にリプライしてきてたから)

私も当時はプロフィールに【無断転載禁止】みたいなことも書いていなかったから、「知らなくてアイコンにしちゃってんだろうな、私も書いてなかったから悪いな……いつかそれは転載だって気づいておくれよな……」と、穏便にすむ方向を選択し、スルーしていた。

ところが別のフォロワーさんが、「それ高橋さんの絵ですよね? 許可を取りましたか? 許可を取っていないならそれは犯罪ですよ!」と糾弾し始めてしまい、まわりも同調して、1対多勢の言い合いになってしまった。

そうすると、売り言葉に買い言葉というか、窮鼠猫を噛むというか、転載していた人もつい反発して「これは転載だっていう証拠はあるんですか? 犯罪者扱いは名誉毀損ですよ!」と、戦争がおっぱじまってしまったのだ。

自分の絵が原因で言い合いが起こるのは、当然ながら気持ちいいことではない。「転載しないでね」の旨をきちんとプロフィールに書いていなかったし、気づいていてスルーしていたからなおさらだった。

さらにTogetterにまとめられてしまい、「あの人の絵が転載されたんだってー」「注意書きは書くべきだよねー」「Twitterに上げてるくせに転載くらいでゴチャゴチャ言うなよ」みたいに言われていたたまれなかった。

こんな感じで、騒動が大きくなると転載被害者さんにもとばっちりが及んでしまう。

弱小絵描きの自分でさえこんなにたいへんなのだから、大手の絵描きさんや芸能人の方の場合、「ファンがTwitterでケンカしてたんだってーあそこの信者こわいねー」みたいになってイメージダウンにもつながりかねないなと感じた。

自分の誤解かもしれない

「それ転載ですよね!」「は? 違うし!」というイザコザは星の数ほど見てきたけれど、中には本当にただの誤解ということもある。

例えば、描いた人と転載ヤーが友達で、本当に許可を得て使用している場合とか。

例えば、ただ絵柄が似てるだけで転載じゃなかったとか。

例えば、描いた人がホームページで「Twitterアイコン用のフリー素材です。ご自由にお使いください」と配布していて、それをアイコンにしていただけとか。

「それ転載ですよね! 犯罪ですよ!」と突っかかっていったはいいけど誤解だったので引っ込みがつかなくて「あなたがまぎらわしいことをしているから悪いんですよ! そうならそうってちゃんと書いておくべき!」みたいに最後っ屁を放っているカッコ悪いケースもけっこう見かける。

こうなるとお互い不幸せしかない。せめてちゃんと謝ればいいんだけど、相手を犯罪者呼ばわりした手前引っ込みもつかない。

著作権はもともと親告罪である

ちょっと前に話題になったので詳しくご存知の人も多いと思うけど、著作権というのはもともと親告罪だ。ざっくり言うと、権利を持つ人が訴えなければ裁判にならないという罪。

2018年12月30日から非親告罪化の規定が施行された。

でもこれは大きなコンテンツの権利が侵害されるとか多額のお金が絡む場合とかそういうケースを想定しているのであって、「個人のイラストがTwitterで勝手にアイコンにされているのを見かけたから第三者だけど訴えます!」というのはなかなかしないと思う。

もともとこういったプライベートな権利なので、権利を持つ人とそれを侵害した人、当事者同士の問題であることに性質上は変わりはない。

※あくまでも私自身の考え方です。

ご本人にそっと通報・報告する(教えてあげる)のがいいかも

例えば「許諾されていないゲームの画像をスクショしてTwitterに上げてた」などの無断転載を見つけたら、ゲーム会社のサイトなどから報告することができる。企業によっては「違反報告はこちら」みたいな窓口(メールフォームとか)があったりもする。

でも「フォロワーさんのイラストが他人に転載されてた」という場合は当然窓口もないし、対応するのもご本人一人きり。「あなたの絵が転載されてましたよ!」っていう報告を受けるのは、やっぱり気持ちがいいものではない。

ただ、転載ヤーが転載によって利益を出してるとか、自作発言などをしていてイメージダウンにつながりそうだとか、大ごとになりそうな場合は早めに教えてあげたほうが助かるかもしれない。ご本人も対処しないわけにはいかないので。

ということを踏まえた上で、自分で判断し、「ご本人はいやな気分になるだろうな……いいや、でもこのままだとご本人の不利益になるかもしれない。早めに教えてあげよう」と思ったらそっと教えてあげるのがいいのかなあと思う。

できればDMなど、なるべく他の人の目に触れない方法をとってあげると、ご本人もこれ以上話を広げずにこっそり対応することができる。

自分のアカウントで「誰々さん(@xxxxxxxx)のイラストを無断転載しているアカウント(@△△△)を見つけました。みんなでTwitterに通報しよう!」というのもよく見るけど、通報を呼びかけるかどうかはご本人の判断にお任せしておくのがいいんじゃないかと個人的には思う。

その上でご本人から「通報に協力してください」とお願いされたならば、そのときはせいいっぱい協力してあげればいいんじゃないだろうか。

上に書いたように転載ヤーが開き直ってきたり、ただの誤解だったりするケースもあるので、第三者が突っ走って各方面に迷惑をかけるとあとあと気まずい。

友人が転載をしていた場合も、なるべくそっと教えてあげる

「友人がTwitterで他人の絵を転載していた、勝手にアイコンにしていた」などの場合も、注意するかどうかは難しいところがある。

上で書いてきたように、「それって無断転載だよね?」と言うのは相手にとってみれば「突然ドロボウ扱いされた」ということに等しい。(まあドロボウはドロボウなんだけどさ)

そうすると当然、うまくやってきた友人関係もギクシャクしてしまうだろう。

たいして大切な友人でなければ、そこまでしてあげる必要ないよということ。いずれどこかで手ひどく叩かれたりして気づくでしょう。

逆に「自分が恨みを買って関係がギクシャクしようとも、相手のために言っておいてあげたい」と思うなら、なるべく言葉を選んで、やんわりと教えてあげる。

面と向かって言うと難しいので、こういった記事を「えー、これ私もやっちゃったことあるわ、気をつけよう……」などとSNSなどで共有するとか。

「別の人の権利なのだ」ということを踏まえた対応をするといいのかも

「本来これはやったらダメなのにやっている」という人を見ると、どうしてもヒートアップしてキツイ言葉で糾弾してしまい、こじれがちになる。

自分の権利を守るためならそれも致し方ないのかもしれないけど、著作権は本来描いた本人だけのもの。「自分の権利をどうするか決めるのはご本人なんだよな」と思えば、そこまでヒートアップもしなくて済むんじゃないだろうか。

あくまでも私個人の印象だけど、無断転載を糾弾するケンカの中には「悪いやつを見つけたからとことん攻撃してやる」みたいなうっぷんばらしに感じるようなものもある。

それだと権利者(描いたご本人)にも迷惑がかかることがあるし、自分もまわりも後味が悪い。

「これは描いた人本人に権利のある話なんだ。権利者でもない第三者の私がどこまで出て行くべきなんだろう?」というふうに考えてみるのはどうだろうか。

最後に、許可をもらって他人の絵をアイコンなどにする場合、「この絵は誰々さん(@xxxxxx)にお願いして描いてもらったものです」「誰々さん(@xxxxxx)がフリーアイコンとして配布してくれているものです」などとプロフィールに一言書いておけば、あまりケンカをふっかけられなくてすむかもしれません。

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