芸能人の誰々に似てるねって言われたけど、それって褒めてるのかな? どういう心理で言ってるんだろう?
芸能人に似てるって言われて、どう返したらいいのか戸惑ってしまった……
という人向け【「誰々に似てるね」というのは興味があるから発見できること&角の立たない万能の返し方について】の記事。
「芸能人の誰々に似てるね」というのは気軽に盛り上がれる会話デッキのうちの一つ。(逆に言うと会話デッキの一つでしかないので、あまり真に受ける必要はないとも言える)
でも言われたほうは「それって褒めてるの? それともバカにしてるの?」と気にしてしまうこともある。
また、「そんなこと言われても、なんて返せばいいの?」と戸惑ってしまうこともあるだろう。
自分は似顔絵を描く絵描きなのだけど、似顔絵を描く立場から、
- 「誰々に似てるね」は興味がないと発見できないこと
- 「誰々に似てるね」と言われた時の角が立たない万能な返し方
について考えてみた。
興味がない人の顔は、長く見ていられない
そもそも、興味を持って顔をじっくり見なければ「誰々に似ている」ということに気づけない。
つまり、「誰々に似てるね」と言われるのは、自分に興味を持たれているということ。
ためしにやってみると分かるのだけど、興味のない、もしくは苦手な芸能人・有名人の顔をじっと見ようとするとかなりしんどい。じっと見ていられない。むりやり見ていても頭が無になって、相手の顔がゲシュタルト崩壊してくると思う。
自分も似顔絵を描く仕事をしていたので経験があるのだけど、いくら美人だろうがいくらイケメンだろうが、興味のない人の顔をじっくり見るのってかなり苦痛だ。
人の顔というのは複雑な形で情報量が多い。どうでもいい人の顔をじっと見るなんて、あまつさえ特徴をつかもうとするなんて、脳にとってかなり無駄な負担になる。
(だから自分が似顔絵を描くときは、描く前に相手の人となりを知って好意や興味を持つようにしていた。)
「微妙な芸能人に似てるって言われたんだけど……」
「でも微妙な芸能人に例えられた場合は? どう考えてもこれ褒めてないでしょ?」
自分が3歳くらいの頃、近所に大好きなお姉さんがいた。
ある日、自分の母親とそのお姉さんが立ち話をしていたときのこと。
私は下から大好きなお姉さんをじっと見上げていたのだが、お姉さんの歯が少し前に出ていることに気が付いたのだ。
大好きなお姉さんに関するその発見に興奮して、「歯が出てる! お姉さんは歯が出てるよ!」とそれはもう大はしゃぎで報告した。
母親はパニックで立ち尽くしていたそうだが、そのお姉さんは「そう! 私、歯がちょっと出てるのよ! 良く見てるね〜! すごいね!」と言ってくれた。
今思うとお姉さんはよく怒らなかったなと冷や汗をかくのだけど、私が小さい子どもだったことや、好意を伝えたくて言ったことだと分かっているため怒るに怒れなかったのかもしれない。(それとも、お姉さんは確かに歯が少し出ていたが下から見ないと発見できなかったくらいだったし、自分ではさほどコンプレックスだとは感じていなかったのかもしれない。)
今となっては真相は分からないが、今でもこのエピソードを思い出すたびお姉さんに惚れ直している。
こんなふうに、「え〜、誰々に似てるって言われても微妙なんだけど……」と感じても、相手にとっては好意の表れでしかないことってあると思う。
相手はこちらに興味を持っているからこそ、何らかの発見をするまでじっと見ていられたわけで。
これは分かりにくいけど、分類するなら「好意」だと言えそう。
その場の空気を壊さない、上手い返し方
「誰々に似てるね」と言われたときに、なんて返せばいいのか分からないことってある。
美人やイケメンに似てると言われて「ありがとう」ともまあなかなか言いにくいし。
微妙な芸能人に例えられてマジレスするのも空気が悪くなるし。
その場のノリを壊さず、角が立たないように返したい。
お酒を提供するお店で働いている友人は「芸能人の誰々に似てるね」とお客さんに言われて返事に困ったときに、
「え、そう? そうかも! 眉毛の下に目があるところとか!」
という返しを常用していた。
これは万能な返しで、イジリで「出川哲郎に似てるね」と言われた場合でも使えるし、お世辞で「橋本環奈に似てるね」と言われた場合でも使える。
誰も傷つけないし、空気も壊さない。
ノリもいいので、相手との距離も縮まりやすい。
彼女はまた、「鼻毛出てるよ(ウソ)」とからかわれたときには「ね! かわいいでしょ、伸ばしてるの〜」と返していた。
「誰々に似てるね」と言われてとっさの反応に困ったら使ってみてください。
鼻毛のほうも機会があったら使ってみてください。