似顔絵を描くのが得意だから、仕事として似顔絵を描いてみたい。でも、似顔絵ってどんな需要があるのかな?
という人向け【昔はプレゼント用が主流だったけど、最近ではSNSでのプロフィール用に利用する人が増えているイメージがあります。だからデジタルで描けるといろいろと有利かも?】という記事。
自分は仕事で似顔絵を描かせてもらっていた時期があり、「どんどん似顔絵の需要のあり方って変わってきているな」と感じた。
昔は似顔絵というと敬老の日とか結婚式のボードとか観光地のお土産とか退職する仲間へのプレゼント用くらいしか需要はなく、どちらかというと「非日常な、記念的なもの」だったように感じる。
また、「自分の似顔絵を描いてもらう」ということもあまり主流ではなくて、「え〜、似顔絵を描いてもらうの? なんで? 自分の顔がそんなに好きなの?笑」みたいなイメージがあったように思う。
今はフリーランスの人がSNSのアイコンや動画の立ち絵にするとか、社員全員で似顔絵入りの名刺を持つとか、「ビジネスにおいて自分に親しみを持ってもらう」的な使い方が多くなってきた。
プレゼント用ならアナログも喜ばれるのだけど、用途が変わってきているためにデジタルのほうがデータの使い勝手がよく、仕事を請ける際にも有利なのではと思う。
似顔絵の仕事のバリエーション
自分が今まで仕事として似顔絵を描いたのはこんな感じ。
- LINEスタンプ
- 販促ステッカー
- 結婚式のウェルカムボード
- SNSアイコン
- 動画用の立ち絵
- 名刺
ウェルカムボード以外は、ビジネスにおけるブランディングのためのものがほとんど。
YouTubeなどで動画を作っている人は、顔出ししているしていないに関わらずデフォルメされた自分の立ち絵があると使い勝手がいい。宣伝用にグッズやLINEスタンプを作ったりする人もいる。
有名なYouTuberも、顔出ししていてもグッズはデフォルメ似顔絵だったりする。
似顔絵にはどんな絵柄が有利なのか
実写ではなく似顔絵を使うのっていろいろと理由や目的はあるだろうけど、
- 親近感を持ってもらうため
- 個性を出して印象付けるため
- グッズを作りやすいので
自分が思い当たるのはこんな感じなのだけど、ここではゲーム系YouTuberさんの似顔絵を例に考えてみた。(自分が好きなジャンルなので。)
ゆるい系、かわいい系
これは自分の感覚だけど、リアルで写実的な似顔絵よりもデフォルメの強いものが多い。親近感を持たせられるのと、グッズを作りやすいというのがありそう。
ゲーム実況者の2Bro.さんの場合は厳密には似顔絵とは違うのだけど、顔出し一切なしのため、キャラ絵があることでかなり親近感が湧く気がする。
カッコいい系
2Bro.さんはカッコいい頭身の高いキャラ絵も両方使われている。こちらはカッコいい系で、ご本人たちのゲームスタイルであるスタイリッシュさをイメージづけている。
ご本人たちのキャラや声にも合っているので、相乗効果でカッコいいイメージが強化される。
クセがあってハイセンス、個性的系
クセが強く、センスが良くて個性的な似顔絵も印象に残りやすい。
同じくゲーム実況をメインの活動とされている三人称さんは、顔出しもしているので似顔絵と言える。
似ている上にハイセンスな似顔絵で、ご本人たちのヒトクセある一筋縄でいかないキャラクター性が表現されていると個人的には感じる。
シンプル系
こちらは似顔絵というよりマークのような感じだけど、らっだぁさん(下の動画で右から二人目)やじゃすぱーさん(左から二人目)のようにごくシンプルな絵を使うかたもいる。
左のだるまいずごっどさんはかなりキャラクター性(強そう、挑発的)がはっきりとしたキャラ絵なのに対して、らっだぁさんとじゃすぱーさんはにこにことしたかわいいマスコットのような感じ。(右の葛葉さんはキャラ絵ではなくご本人の姿なので、また別の話)
似顔絵って「その人の雰囲気やキャラクター性を表してイメージづけるもの」という使い方もあるのだけど、「似顔絵(キャラ絵)だけではその人の雰囲気がわからないけどなんかかわいい」という使い方もありな気がしている。
似顔絵見て「なんかやな感じ、好みじゃないから見んどこ」と判断されてしまったらそれはそれで損なので。シンプル系だとそういうリスクはかなり少ないように思う。
「上手い」よりも、よりご本人の良さをイメージづける似顔絵
似顔絵に正解はなくて、どんなに上手かろうがご本人の良さをイメージづけていなければ「いい似顔絵」とは言えないのだと思う。
逆に言えば、そんなに超絶上手い絵ではなくとも、ご本人の良さをイメージづけてキャラクター性にしっくりくるものであれば似顔絵として成功と言える。絵に対する好き嫌いもいろいろで、ご本人が「この似顔絵好き、私をよく表してる。嬉しい」と感じれば正解なのだし。
だからこそ、自分の絵の可能性が広がるジャンルなのではないかと思っています。