Twitterは交流が忙しないしpixivは絵が上手い人ばっかだし、もっとのびのびイラストを描いて投稿したい……Twitterとpixiv以外にイラストを投稿するSNSってないのかな?
という人向け、Twitterやpixiv以外にイラストを投稿できるSNSについて。
「Twitterにイラストを投稿してたんだけど、無断転載とか自作発言されてうんざりしちゃった……」
「pixivは上手い人ばっかりで、私のイラストは見てもらえないしみじめになるだけ」
「ブクマとかいいねの数が気になってしょうがない、これって非表示にできないの!?」
「上手く描かなきゃと思ってしまって、Twitterやpixivには気軽に投稿できない」
などなど、Twitterやpixivにイラストを投稿することに疲れてしまっている人ってけっこういると思う。自分もネットで絵を描いている者としてそのような経験があるし、Twitterやpixivに慣れてだいぶ割り切れてきた今でもたまに「誰も自分を知らない新しい環境でのんびり絵を描きたいな」と考えることがある。
それならTwitterやpixiv以外の、他のイラスト投稿系SNSに登録してみるというのも一つの選択肢かもしれないなということで、もう少しゆったり楽しめそうなイラスト投稿SNSを調べて比べてみた。
「Twitterやpixiv疲れちゃった…」という人におすすめの創作系SNS
※この記事は自分用に調べてまとめたもので、説明が足りない部分もあると思います。また規約やガイドラインが変更になることもあるので利用するときは公式サイトで確認してみてください。
※各SNSについて「こんな絵描きさんにおすすめ」とまとめてみてはいますが、筆者の主観にすぎません。
BL作品も安心な【pictBLand(ピクブラ)】
会員登録をしないと投稿作品が見られない完全クローズドサービスで、BL特化型の投稿サイト。BL以外でも「男性、男性の女体化の単体または複数集合作品」やオールキャラ作品はOK、男女CPや女女CP、夢などは投稿不可。ガイドラインを要確認。
投稿時に公開範囲を決められるので、デリケートな作品は会員のみに公開することが可能。「健全なファンアートだからたくさんの人に見てもらいたい」と思えば非会員にも公開することができる。
また、ピクブラには「ステキ!」という「いいね」みたいな機能があるけど、プレミアム会員(初月無料、月額550円)になると「ステキ!」の非表示機能が使えるそうです。
クリエイターを守ってくれる【GALLERIA(ギャレリア)】
それから【GALLERIA(ギャレリア)】。
これは後述の【手書きブログ】や【ポイピク】と同じ運営会社の株式会社pipa.jpさんがやっているSNS。TwitterでログインできてTwitterと連携することもできる。
目立つ特徴としては、無断転載に対していろいろ対策をしてくれているところ。
- 右クリック(長押し)保存禁止
- URLの共有禁止
- 模写・トレース禁止
- ライセンス表示
- 著作日時内容証明
他にも投稿時にいろいろなオプションを選択できる。
- 相互フォロー限定公開
- フォロワー限定公開
- 検索避け・新着避け
- ワンクッション公開
- 24時間自動削除
基本的な使い方は他ユーザーをフォローしたりブクマしたりとpixivのようなものなので、使い方にもすんなり慣れそう。
ソフトもアプリもなくても絵が描ける【手書きブログ】
自分が個人的にいちばんお世話になったのが【手書きブログ】。10年以上前だけど手ブロをメインで使っていた時期がある。
ソフトもアプリも使わずにブラウザ上で絵を描けるというのがまず特徴的。「アプリってどれ使えばいいのかわからない」「ソフトの機能が多すぎて使いこなせない」というデジタル初心者の人でも気軽に試せる。みんな同じ環境で絵を描いているので「この神絵師、ソフトの機能使いまくりで加工も神だしすごすぎて参考にならん!」みたいなこともない。
サービス名通り、全部手書き、コメント欄も手書き。なのでどうしてもキツいコメントやめんどくさいコメントは心理的に書きづらいという効果があるのか、自分も長らく使っていたけどずっと平和だった。あたたかみのあるSNSです。
ニコ動世代にはとっつきやすい【ニコニコ静画】
世代や層によってはとっつきやすそうな【ニコニコ静画】。
ニコ動っぽいコメント欄でニコ動世代にはなじみやすいかもしれない。(逆に、慣れていない人にとってはちょっとなじみにくいかも……?)
また、ニコ動と親和性の高いジャンルであるボカロ、東方、艦これなどは独立したカテゴリがある。
Twitterの補助的に使えるサービス
新しくSNSを始めるのはちょっとめんどくさい……という場合、Twitterの補助的に使える投稿サービスもある。
壁打ちをしたいときの【かべうち】
「これは練習だしTwitterに投稿するにはちょっと……でもせっかく描いたし誰にも見られないのは寂しいからどこかに投稿したいな」というときに【かべうち】というTwitter連携で使えるサービスがある。
Twitter認証で使えて、自分の作品についた評価数や閲覧数は見えない。まさに壁打ち。
さらに、Googleにインデックスされない(検索避けがされている)ので、Googleで画像検索して無断転載される、ということも起こりにくい。
また「さしいれ機能」というのがあって、バーチャルなアイテムを推しクリエイターに送ることもでき、クリエイター側はAmazonギフト券で受け取ることが可能。
微妙な作品を投稿するとき便利な【ポイピク】
【ポイピク】も微妙な作品を投稿するとき便利なサービス。
微妙な作品、というのはたとえば、
- らくがきだけど上手く描けたから投稿したい。でも、らくがきだしな……と迷うもの
- 特殊な表現やネタバレ要素アリなど、ワンクッション置きたいもの
- まだ完成してないけど今この進捗を載せたい、というとき
みたいなものたち。
【かべうち】と違うのは、絵文字で反応がもらえるところ。完全な壁打ちではない。
描きかけや進捗画像でTwitterのメディア欄を圧迫しないというメリットも。「Twitterでお仕事を募集しているからメディア欄はポートフォリオ(作品集)として整理しておきたい」みたいな人にとっても助かる。
自分に合った場所を探してみる
他のSNSを使ってみると、環境を変えることで今より自分に合った居場所が見つかることもあるのがいいなと自分は考えている。
以前の自分には【手書きブログ】が合っていた
たとえば自分は以前Twitterと手書きブログを使っていたけど、手書きブログの「同じコンテンツを愛する者同士で絵を描いて、静かに自作のハートを送り合う」という佇まいがたいへん自分に合っていた。
居心地が良く、焦らずに絵を描くことができた。オリジナルのマンガを3ヶ月くらい毎週更新していたこともあるけど、Twitterで同じことをやったら反応のなさに心が折れていたと思うのだ……。あれは手書きブログという場所でやったからこそ続けられたし、多少は自分の実にもなり、多少は達成感もあったりした。
こんな感じで、Twitterやpixiv以外にもっとそれぞれの人に合ったSNSってあるんじゃないか。ペースとか、雰囲気とか、ユーザー層とか。
「自分の見たいイラストがないSNS」は自分に合っていないのでは
「自分の描くイラストはTwitterやpixivでウケないな……」と感じる人や「Twitterやpixivってつまらないイラストが多いな、何でこんなのがもてはやされてんの?」みたいに感じる人は、Twitterやpixivのテイストと自分の作風が合っていないのかもしれない。そりゃ居心地も悪いだろうし評価もされにくいだろう。無理してそこにいても、しんどいことのほうが多い。
ネットで絵を描くのって「自分の居心地のいい場所で描く」というのも大事な要素の一つだと思う。だからそこを追求するために他のイラスト投稿SNSを試してみるというか。
「自分の見たいイラストが投稿されているSNS」を探してみる
自分は居場所に迷ったとき「自分の見たいイラスト・好みの画風のイラストが投稿されている場所」を探してみることにしている。好きな絵描きさんが使っているSNSとか、好きなジャンルの多いSNSとか。好きということは「自分とテイストが合う」ということなので。
だから「私は絵が下手だから神絵師の多いSNSではいいねがもらえない。神絵師の少ないSNSに移動すればもっと評価がつくのでは……?」みたいに考えて他のSNSを探すとかだと、どこへ行っても楽しみにくいかもしれない。
あと一つ、こまごました各種サービスは急に消える(サービス終了する)こともある。
以前【Raiot】というイラスト系SNSがあったけど、そこも突然サービス終了してそれっきり(だと思う。)自分の投稿したイラストにアクセスできなくなってしまうこともあり得るので、大事な作品は別途保存しておくなり、複数のSNSに投稿しておくなりすると安心です。