「肌の色を塗るとき、なんだかくすんだ仕上がりになってしまう」
「肌の塗りに透明感が出ない。なんか良いソフトで良い機能を使わないとダメなのかな?」
と悩んでいる人向け【ベタ塗りでもくすまない肌の塗り方】について吉高由里子さんを描きつつ試行錯誤してみた記事。
▽絵柄によってはパルミーの講座も参考になると思います。
まず吉高由里子さんを描いてみます
女性はメイクや髪型で本来の顔立ちが隠れぎみのため、「女性を似せて描くのが苦手」という人が多いように感じている。(自分が苦手だからかもしれませんが……)
女性を描くのが苦手な自分が試して見てよかったのは、
- 男性を描くときは骨格の特徴を優先する(男性は骨が大きく骨格が分かりやすいので)
- 女性を描くときはパーツの特徴を優先する。(女性は骨が目立たないので、印象的なパーツを配置することでなるべく似せていく)
と、特徴を押さえるために見るポイントを男女で変えてみたこと。
似せるために見るべき箇所や優先することが男性の顔と女性の顔で違いがあるために、「男性の似顔絵は描けるけど女性を描くのが苦手」または「女性の似顔絵は描きやすいけど男性が描けない」と偏りがちなのでは、と考えている。
吉高さんの目元は、目は上がりぎみで眉尻は下がりぎみ。キリッとしつつもやさしげなバランスがある……という印象。(今田美桜さんもそういう印象がある)
調整しながら線を拾ってこんな感じ。
吉高さんは奥二重だけど、このタッチの絵柄で目元に線を描き込むと煩雑になるので省略。奥二重は黒目がしっかり見えるために目力が強く、美しく見えるらしい。(ので、そのあたりも意識して描いてみました)
ベタ塗りでもくすまない塗り方の試行錯誤
「色塗り苦手。肌を塗るとくすんでしまう」「下塗りまではいいけど影をつけると濁ってしまう」と試行錯誤したことがあったので、それについて自分のための備忘録的に書き残しておく。
自分は絵柄的にベタ塗りにすることが多いので、色選びそのものがシンプルに重要になってくる。
下塗りの色は彩度が高くて薄いオレンジ〜赤
まず下塗りの色は彩度が高くて薄いオレンジ〜赤で塗っている。
オレンジ色に近いとより黄みのかかった色に、赤に近いと黄みの少ない色になる。個人差や人種差があるのでそれっぽい色を選ぶ。カラーパレットだとこのへんの色。
以前ブラッドピットさんを描いたときはオレンジよりも赤に近い色を選んで、ピンクっぽく塗ってみている。(絵柄もちょっと違いますが)
影や唇の色も彩度はそのまま、濃さと色味だけ調整
影をつけるとき、唇を塗るときも彩度を高く保ったまま濃くした色を使ってみている。
こんなふうに色を選べば、影をつけても汚く見えない気がする。
高い部分に白でハイライト(不透明度で調整)を入れて完成
頬、瞳、髪、鼻の高い部分にハイライトを入れて完成。シンプルな絵柄なので塗りもシンプルにとどめた。
今まで「肌がきれいに塗れないな」というときは、このほうが自然に見えるだろうと良かれと思って彩度の低い色を使っていて、影も「影なんだから彩度を下げた色を使おう」とグレーの混ざったようなオレンジ色を使っていた。
彩度の高い色でパッキリとベタ塗りすると、絵の仕上がりが稚拙に見えるのではないかという思い込みもあった。が、彩度の低い色で塗って肌がくすんで見えてしまうのでは、自分にとって本意ではない。
絵柄によっては(リアルな絵柄など)くすんだ色のほうが自然でいいかもしれないので、このあたりは完全に好みであってどちらが正しいとかではない。
でも無意識で彩度の低い色を選んでいて「なーんか分からないけど色塗るとくすんでしまうんだよなあ……?」となっている場合は彩度を上げてみるといいかもという話です。
絵柄やツールによってはもっと複雑な手順が必要なので、講座や書籍などを参考にしてみるといいかもしれません。