「神絵師はいつも焼肉を食べてるって本当?」
「焼肉食べると絵が上手くなるの?」
という疑問について、【神絵師は焼肉を食べてるという都市伝説はなぜ生まれたのか?】という考察&あながち嘘やデマではない部分もあるかも、という記事。
コミケのあとの打ち上げでも、ジャンル内の大手さんが集まって焼肉を食べている写真をSNSでよく見かけるんじゃないだろうか。
私の知っている中でも、絵の上手い大手さんや商業で描いているような人はこぞってみんな牛肉が大好きだ。
「神絵師はいつも焼肉を食べてる」。
いろいろと分析してみるとそれってあながち嘘でもないんじゃない? と思って、記事にまとめてみた。
焼肉を食べると神絵師になれるのか? それあながち嘘でもないかも。
牛肉の成分によるもの
まず、単純に牛肉の栄養・成分によるもの。
牛肉はアミノ酸スコアが高い優秀な食材だ。
さらに赤身には鉄分、ホルモンやタンにはタウリンも豊富で、疲労回復にも役立つ。
そしてこれ。
- 幸せ物質【セロトニン】の元になる必須アミノ酸トリプトファン
- 快楽物質【アナンダミド】の元になる必須脂肪酸アラキドン酸
「落ち込んだら牛肉を食え」なんてよく聞くように、牛肉には心を元気にする栄養素が豊富に含まれている。
具体的には、セロトニンは心の安定や意欲に関わってくる。
逆にセロトニンが不足するとイライラしたりストレスや疲労が抜けにくくなったり、向上心がなくなったりと良くない影響が出てくるのだ。
またアナンダミドというのは"至福"、"法悦"という意味で、名前の通り脳内をハッピーにしてくれる重要な物質。
牛肉を食べると、合法でこんなハッピー物質を脳内で出し放題なわけです。
そりゃ創作意欲も増すわな。
肉食は攻撃的になる?
肉を食べると性格が攻撃的になる、なんてことも言われている。
あくまでも私のまわりを観察してみるとだけど、攻撃的とは言わないけれど肉食な絵師はみんな前のめりで貪欲な性格の人が多い。
デッサン会に行ったり、まわりの絵師とも褒め合い馴れ合いではなく創作について語り合ったり、とにかく行動力がある。
アクティブでエネルギーに満ちている人が多いのは確かだ。
肉を多く食べる人がアクティブになるのか、アクティブな人がエネルギーを補給するために肉を好むのかは分からないけども。
絵を描き続けること、上手くなりたいと努力し続けることって相当なエネルギーが必要になるのは事実。
当然、食生活も大切になってくるだろう。
ご褒美的なやりがいになる
あとは、「コミケの後でみんなで焼肉食べるぞー!」というのがモチベーションにつながるっていうのもあると思う。
"絵が上手くなりたい"とか"原稿を仕上げたい"というだけだと目的がばくぜんとしてしまうけど、"みんなでおいしい焼肉を食べたい"という目的なら具体的に達成している場面を思い描きやすい。
食欲という原始的な欲求に直結しているのも、モチベーションにつながりやすい。
SNS映えするから
「神絵師はみんないつも焼肉を食べている」の都市伝説(?)が生まれたのは、最後に挙げるこの理由が本当のところなんじゃないかと思う。
「コミケお疲れ様! 打ち上げでみんなで焼肉を食べているよ! 楽しい!」という写真はSNS映えするから。
焼肉してる写真って、徹夜で原稿を上げてヘロヘロになって参加したコミケ終わりの高揚感、サークルのみんなとの盛り上がり感が出るじゃないですか。
これが「コミケお疲れ様でした。みんなで海鮮丼のお店で打ち上げです」とか「みんなで打ち上げ! ちょっとぜいたくな千疋屋のパフェを食べに来ました」とかだとちょっと違う。
コミケ終わりの昂った気持ちと肉を焼く光景というのがマッチするためにSNSに上がりやすく、それが「絵が上手い人って焼肉食べてるなあ」というイメージにつながるんじゃないだろうか。
焼肉を食べなくても代替手段はある。
「体質的に牛肉が食べられないから自分は神絵師になれないかも……」と思ってしまった人のために、代替手段をいくつか挙げておきたい。
セロトニンの元となるトリプトファンは豆腐や納豆などの豆製品、チーズや牛乳など乳製品にも豊富に含まれている。そのほかナッツやバナナ、鶏肉。
あとセロトニンは朝起きて30分太陽を浴びるだけでも生成される。
また、合法快楽物質アナンダミドはカカオにも豊富なので、カカオ成分の多いチョコレートを食べても摂取できる。
でもやっぱり「焼肉食べるぞよっしゃー!!」という盛り上がりって、なにものにも変えがたい。
焼肉の効果って多岐にわたっているから、絵描きのエネルギーを充填するのにいちばん向いている・手っ取り早いというのもある。
今回の記事は「神絵師はなぜいつも焼肉を食べているのか」ということについての考察でした。
この都市伝説(?)って、モチベーションを上げるための参考にはなるかもしれない。