Twitterで絵を投稿するの緊張してしまう…の対策を考えてみた

イラストをTwitterに投稿したいけど緊張してしまって無理…毎回こんなに緊張するんじゃ精神的にもたないよ。どうやったら緊張しなくてすむんだろう?

という人向け【Twitterにイラストを投稿するとき緊張しないための考え方】についての記事。

「Twitterで初ツイートするときも緊張するし、誰かをフォローするのも緊張するし、イラストを投稿するなんてもっと緊張する……イラストを描こうと思ってアカウントを作ったけど勇気が出ない」みたいなことをたまに聞く。

自分はTwitterを10年ほど使ってきているので初ツイートの緊張感はさすがにもう忘れてしまったけど、いまだに何かツイートするとき緊張するし、誰かをフォローするときも緊張するし、イラストを投稿するときも緊張する。(というか、以前に比べて今のTwitterって緊張感が増している気がする。)

それでもある程度コントロールできるようになってきた気がするので、Twitterで緊張してしまう理由や緊張しにくくなる考え方について、自分自身の経験をもとに書く。

※イラストに関するブログなので、主にイラストを投稿するときのことを例に挙げて考えてみています。

なぜTwitterで緊張してしまうのか

「何かおかしいところがあったら恥ずかしい」と思ってしまう

そもそもなんで緊張するのかというと、まず一つの理由として「何かおかしいところがあったらどうしよう、間違いがあったら恥ずかしい」というのがあるんじゃないかと思う。

自分は趣味のイラストをTwitterに投稿したりもするんだけど、反転させて歪みを確認したときに直し忘れて着物の合わせ反対になっちゃってたらどうしようとか、キャラの髪の分け目が逆になっちゃってたらどうしようとか、苦手な手指をがんばって描いたら指が一本多かったらどうしようとか、右向きの顔の作画崩壊がひどいことに後から気付いてしまったらどうしようとか、他にも私の気付いてないなんか変なところがあったらどうしようとか。

「もしおかしなところがあったらどうしよう、それを見られてしまうのが恥ずかしい、怖い」という恐れや緊張感。要するに、自意識過剰でモリモリになってしまっている状態。

「反応がなかったら恥ずかしい、みじめだ」と思ってしまう

同じ"恥ずかしい"でもまたちょっと別のタイプのケース。「反応がなかったら・無視されたら恥ずかしい」。渾身の作品をアップしたのにTLでスルーされて、相互フォロワーさんが全然関係ないツイートして、そっちにはみんな反応して盛り上がっているのに私のイラストには無反応……みたいなことを想像すると、心が折れてしまうかもしれない。これもまた自意識過剰になってしまっている。

「誰かの気に障ってしまったらどうしよう」と思ってしまう

二次創作やファンアートなどを投稿する場合、「自分の絵が知らないうちにマナー違反やルール違反をしていて、何か誰かの気に障ってしまったらどうしよう」という緊張感もあるかもしれない。自分もこれは今でもかなり緊張する。SNSのあちこちで起こる炎上を目にしてきたことで、これについては以前より緊張感を持っているかもしれない。

誰かの権利を侵害したり、実在の人物やそのファンに迷惑をかけてしまったり、それがもとで批判されてたりすることも怖い。

しかし、こればかりは緊張感があって怖いくらいでちょうどいいのかもしれないという気もしている。

まずは自意識過剰に気づく

自意識というのは人はみんな当たり前にあって、うっかり死なないように無事に生きていくために大切な脳の働き。そして、ともすると過剰になりがちなのもデフォルト。みんな自意識過剰がデフォルトなのです。

ただ、自意識過剰を理屈でコントロールしていくことでだいぶ楽になるので、自分はそうしてみています。

みんなが自分を見ていると感じてしまう【スポットライト効果】

心理学で【スポットライト効果】と名付けられたものがある。

自分にだけスポットライトが当たっているような気がしてしまい、自分の欠点や失敗がいつも丸出しの丸見えになっていて、みんながそれを見ている……と感じてしまう現象のこと。

人はみんな多かれ少なかれこの傾向がある。自分だけじゃないんです。みんな。みんな自分にスポットライトが当たってると思いながら生きてるので、誰もが自分の自意識ちゃんの相手をするのでせいいっぱい。私の自意識ちゃんが「Twitterで誤字しちゃった! 恥ずかしい! あーこんなバカな人なんて私だけだよね……きっとみんな私のこと軽蔑してるだろうな……恥ずかしい! 時間を戻したい!」とかいっぱいいっぱいになっているのと同じように、みんなの自意識ちゃんもいっぱいいっぱい。

会社とか電車とかTwitterとかで見渡してみたときに、そこにいる人たちはみんな自分だけにスポットライトが当たっていると思っていて「丸見えで恥ずかしい!」とか「カッコつけなきゃ!」とやって、一人で恥ずかしがったりカッコつけたりしている。これが自意識というもの。

この【スポットライト効果】について、「被験者にダサいTシャツを着て人前に出てもらう」という実験をしたところ、ダサいTシャツを着せられた被験者は「あの場の50%くらいの人はこのダサいTシャツの柄に気づいてた! 恥ずかしい!」と感じた一方、実際に柄を認識していたのは20%ほどに過ぎなかった、という結果だったそう。

人は他人のことなんて見ていないし、見てもすぐ忘れる

よく「人は他人のことなんて見てないよ」「自分が思うほど人は見てない」とか言うけど、それが上の【スポットライト効果】と表現された現象なのだと思う。

ただ、自分は「そんなのウソ! だってけっこう細かいとこ見てるじゃん。私だってけっこう他人の細かいところ見ちゃうし。意外と人って、他人のことよく見てるよ! きっと私の失敗もみんな覚えていてずっと思い出されるんだ……」と感じていた。

でもそれもまた自意識ちゃんの暴走であって。

上の例だと、ダサい柄のTシャツを着た人がいたとして、その柄に気づいた20%ほどの人がその瞬間は「おっ、すごいダサいな!」と思ったとして、果たしてそれをいつまで覚えてるんだっていう。多分目の前からいなくなれば忘れるし、よしんば友達との会話で「そういえばすっごいダサいTシャツの人がいてさー」と話のネタにして盛り上がったとして、それもいつまで覚えてるんだっていう。

どんな失敗をして他人に見られたとしても、最悪ひとしきり笑われればそれで終了ですよ。

人は私のことなんて気づいてくれないし、見てくれないし、覚えていてくれない。

【スポットライトを消す想像】おすすめしたい

人の目が気になったら「あ、また自分にスポットライトを当てちゃってるな」と気づいて、パチッと消す想像をするようにしています。パチッと消した瞬間に自分が薄暗い中に溶け込んで、「ホッ……」となるところまで想像する。はっきりと「パチッ!」と消すというのと、「暗くなってホッとする……」という部分をなるべくリアルに想像する。

この【スポットライト消し】、昔の失敗とか恥を思い出して「アア〜〜〜〜!!」ってなるときにも使えます。

イラストを投稿するときに緊張しにくくするコツ

ここからはイラストを投稿するとき緊張しにくくするために自分がやっている対策を挙げていく。

投稿する前に一晩置いてみる

どうしても緊張してソワッとする感じがなだめられない場合、描き上げてからすぐじゃなくて一晩置いてみることにしている。描いている最中はずーっとその絵を見続けているので脳が見慣れてしまい、おかしなところにも気づかなくなっているので。

描き上げてすぐアップしたくて気がはやって浮き足立ってるとよけいミスにも気付けないし、誤字もする。またテンションもぶち上がっちゃってるので「上手く描けた! 最高傑作だ! これは評価されちゃう!」→されませんでしたー、みたいになってがっかりしたりもする。(【スポットライト効果】が逆の意味で作動しちゃっているパターン。)

一晩置くと昨日の自分とは別人になっているので多少は冷静に見直すことができ、ミスも発見しやすいし、「昨日は最高傑作だと思ったけどそうでもないな」と冷静になれたりもする。

これなら緊張感も過剰な期待も少しずつ薄れて、多少は落ち着いて投稿できる。

Twitterの前に、他のSNSに投稿する

自分の場合、Twitterより先にpixivに投稿してみることがある。なぜならTwitterだと「一瞬でフォロワーみんなに見られちゃうから、何かおかしいところがあったら取り返しがつかない!」みたいに緊張して怖くなってしまうので。これもただの自意識ちゃんの暴走なので、取り返しがつかないなんてことは全然ないんだけど。

pixivならTwitterよりも流れが穏やかだし、投稿した自分の絵を客観的に見ることができる。

他にも、ピクブラ、ポイピク、ぷらいべったーなど。

「いざアップしてみたらなんかここおかしいな」というところがあれば直すなりして(あまりそういうことも無いけど)納得いったら改めてTwitterにアップする、という感じ。

恥をかくのに慣れると楽になる

そうこうしているうちに恥をかくのにも慣れてくると思うんだけど、最終的には"恥をかき慣れる"がいちばんの特効薬だった気がする。何百枚もイラストをアップしてりゃ、そりゃあ中にはしょうもないミスもあるしあとから見ると納得いかない出来のものもある。

あとはSNSで他の人のイラストのミスも見慣れるというのもある。もし誰かがちょっとした反転ミスや作画崩壊していても「あー、それあるある、たまにやっちゃうよね」と思うくらいじゃないですか? 思っても特に何か感情が湧いてくるわけでもなくすぐ忘れちゃうし、場合によっては言われるまで気づかなかったりする。人の絵のミスをいつまでも覚えててことあるごとに「あの人そう言えば3年前にこんなミスをしてたよねー、プークスクス」とか思わないもんね……。

そう思うとちょっとやそっとの恥をかくのには慣れてきて、しんどいほど緊張するってこともなくなってくる。

恥を恥とも思わなくなるとか雑になるとかだとよくないだろうけど、自分なりにきっちりやってその上であとからおかしいところに気づいちゃったとかなら、もうそれはしょうがないじゃない……。

そもそもTwitterはひとりごとを言うツールである

また、フォロワーみんながみんな、私が絵を投稿するのを心待ちにしているわけではない。

これもまた【スポットライト効果】のうちだと思うけど、誰も私の失敗になんか注意を払ってくれないのと同じように、私の渾身の絵にもまたそれほど注意を払ってなんかくれない。

Twitterはひとりごとを言うツールであって、絵を投稿するのもひとりごと、「あー仕事終わったー、コーヒー買って帰ろう」と呟くのもひとりごと、「ブログの新記事アップしました」シェアするのもひとりごと。その情報が必要な人、興味がある人だけが反応したりしなかったりする。それだけのこと。

まずは自分の捉え方を変えてみる

「他人の失敗なんて誰もそこまで見てないし、そこまで気にしないし、そこまで笑ったり軽蔑したりなどネガティブな感情を持つこともない。だから緊張する必要なんてない。」ということを書いてきた。

けれどここまで読んで、「いいや違うね!! 人は他人の失敗を粗探しするし、見つけようとして見つけるし、ずっと粘着質に覚えていて軽蔑したり陰口を言ったりするんだよ! おー怖い怖い……。全然楽な気持ちになれないよ……」と感じる人もいるかもしれない。

実は昔の自分もそうだったんだけど。

それってつまり、「私は他人の失敗を粗探しするし、見つけようとして見つけるし、ずっと粘着質に覚えていて軽蔑したり陰口を言ったりするので、きっと他の人もそうに違いない!」ってことだったのだと思う。人は自分の辞書にないことは思いつけないようになっているから。

自分は学生の頃、劣等感と自尊心を煮詰めたような人間だったので疑心暗鬼でいっぱいで、数少ない友人(向こうは友人とも思っていなかったかも)にいつも「あの人が私の悪口を言っているに違いない」「こんなふうに思われていたらどうしよう」と不安や心配事をぶちまけていた。ある日ついに友人は「よくもまあそんな意地悪な発想が湧くね!!! そんなに意地悪く考えてるのあなただけだよ!!!」と呆れてキレた。そこで自分は初めて「あ、こんなふうに思わない人もいるのか」と気づくことができて、そこから少し楽になった。

自分=世界だから、自分がそう思っていれば世界はそういうものに見えてしまう。

ちかごろ私は、誰かが何か些細な、でも本人は気に病みそうな失敗ををしたときに、「この人をどうフォローしたら心が軽くなるだろう? 気にしなくていいんだから、楽になってほしいな」みたいに温かいことを考えるようにしてみている。そうすると自分が何か些細な失敗をしたときにも自分に対して温かい判断ができ、気に病みにくくなる気がしている。

タイトルとURLをコピーしました