
「イラストの仕事でリテイクをくらってキツかった! もう懲り懲りなんだけど! どうしたらリテイクくらわないで済むのかな…」
な人向け、【リテイクの手間やダメージを最小限に抑えるためのポイントは、とにかくしっかりヒアリングすることです】という記事。
イラストの仕事でいちばんキツイのが【リテイクをくらうこと】だと思う。
つまり、やり直し、描き直しを要求されるということ。
最初の頃は、自分のイラストを否定された気がしてショックを受ける人もいるかもしれない。
でもリテイクは絵の質がうんぬんではなく、依頼人の要求と合致していないことが原因なので、事前にきちんとヒアリングを行うことで最小限にとどめることができる。
描き直しは手間も時間も取られて、特にフリーランスにはダメージが大きい。
この記事では、"なるべく大規模なリテイクをくらわないために、私が気をつけていること"について書いていこうと思う。
【イラストの仕事】リテイクを最小限に抑えるポイントはヒアリング。
私がヒアリングで確認していることはこの3点。
- どの絵柄で描くか
- 指は何本か
- あとから修正できる箇所とできない箇所について
それぞれについて書いていく。
どの絵柄で描くか、画像を添付して確認する
特に絵柄がいろいろある人の場合、実際の画像を添付して「この絵柄でいいですね?」ということを確認すること。
人によってはデフォルメ絵柄も何種類もあったりするので。
絵柄を描き直すリテイクは丸ごと描き直しになるので、まずはここをきちんと確認しておかないとえらいことになる。
指の本数を確認する
これは私の場合だけど、省略形で描いた"手"に対して「指は5本描いてください」と修正要求が入ることがちょいちょいあった。
超デフォルメ絵柄だと指も省略して描くことが多いので、事前に「指は5本描きますか?」と確認することにしている。
あとは鼻を省略しないでくれとか髪は線を入れてくれとかいうクライアントもいた。
あとから修正できない箇所について確認
例えば表情やポーズは、あとから修正するのは難しい。
なので「ここはあとから修正ができませんよ」という箇所について念を押しておく。
表情やポーズの修正は別料金、ということにしてもいいけど、たいていゴネられるかスルーされるかなのであまりおすすめしない。
別料金請求したのに振り込まれていないときの脱力感はたとえようもなく、「この仕事やめよっかな」となる。
ラフの段階でできる対策もある
完成形に近い状態のラフを出す
ラフがラフすぎて、完成したら「イメージと違う」と言われて丸ごとリテイクをくらったことがある。
このときは「自分のラフがラフすぎたのが悪いんだから仕方ない」と割り切って描き直したのだけど、描き直したら描き直したで「あーやっぱ前のでいいです」と言われるという更なる地獄を経験した。
二つ分の手間と時間を取られて一つ分のギャラしかもらえないわ、依頼人に対して不信感が募るわで、このダメージは数年引きずった。
このときの教訓が、
ラフは完成形になるべく近い形で提示する
ということ。
絵に詳しくない人が見ても、出来上がりをイメージできるようなラフを作ること。
当たり前のことなんだけど、意外とできていない人が多いんじゃないだろうか。
クラウドソーシングのコンペでも、みなさんほとんど完成形で出してきている。
二つ以上のラフを提示する
言葉を選ばず言うと"仕事ができないタイプの人間"というのは「提示されたものの修正箇所を見つけるのが俺の仕事だ! よーし修正箇所を見つけるぞ!」と思ってしまうらしいのね。
提示されたものを「OKです! 良いですね! ありがとうございます」とそのままOKしてしまうのは、自分が仕事をしてない無能みたいな気持ちになってしまうんだそうだ。
なのでどうでもいい重箱の隅をつついてみたり、修正箇所がうまく見つからなくて「なんか全体的にイメージが違うような……」とか「もうちょっと別の感じでできますかね?」みたいな、根拠のない全取っ替えを要求してくることがある。
これを防ぐには、
二つ以上のラフを見せて「どれがいいですか?」と言うこと。
一つのラフを渡すと「ここから修正箇所を探さなきゃ! それが俺の仕事!」という思考回路になるけど、二つ以上を渡すと「どちらか選ばなきゃ! それが俺の仕事!」となるので、無駄にクソめんどくさい修正要求をしてこなくなる。
ヒアリングは大切ですよ、という話をしてきたわけだけど、相手のレベルがどんな感じなのかをなるべく早く見抜いていくことこそが重要なわけだ。
あくまでも自分の経験上だけど、
- 誤字脱字が多く、要点が分かりづらいなどメールが稚拙
- メールの返信が遅い
- メールしたのにさらに電話で確認しようとしてくる
みたいな感じの人が地雷率高し。
相手のレベルに合わせたヒアリングをする
一般的で真っ当な感覚を持つビジネス相手なら、ヒアリングをきちんとすることでリテイクはだいぶ減らせる。
一般的で真っ当な感覚を持つビジネス相手なら、リテイクはほとんどこちら側に原因があることが多い。ラフでイメージを伝えきれていないとか、確認不足など。
でもごくまれにそれが通用しない相手もいるので、まずは相手のタイプ見定めることが大切になってくると思う。