マンガの模写をする時、ここを意識すると絵が上達する4つのポイント

「マンガやアニメの絵の模写って意味ないの?」

と疑問に感じている人向け、【無駄じゃないよ、こんなメリットがあるよ】という記事。

「マンガやアニメの絵を模写する練習は意味がない」「マンガやアニメの絵じゃなくてデッサンをすべき!」みたいなことがよく言われる。

でも、好きなマンガやアニメの絵を模写することによって、

  • 見たとおりに忠実に描ける訓練になる
  • 人体への疑問点が湧いて、知識が深まる
  • デフォルメのパターンを知ることができる
  • 生き生きとした線を盗むチャンスになる

こんなメリットがあるよ、ということについてまとめている。

マンガやアニメの模写をするとこんなメリットがある

見たものを見たとおり忠実に描く訓練になる

マンガやアニメの絵を模写するのは、"見たものをそのまま忠実に描く"という訓練になる。

どんなに上手くなっても、例えプロになっても(というかプロになったらよけい)きちんと資料をそろえ、それを見て描かねばならない。

絵というのは、どこまで行っても現実の二次創作だからだ。

何も見ないで全部想像だけで描くようになることは、一生無いはず。

だから何かを見ながらそのとおりに描く訓練というのはとても大切で、そのわりにおろそかになりやすい。

デッサンや模写をやったことがある人は分かると思うけど、何かを見てそれをそっくり紙の上に描き写すっていうのはたいへんなスキル。

プロでもやり慣れていないと下手な人は多い。

その点、好きなマンガやアニメの絵を模写する習慣があると、自然に訓練になる。

この大切さは、中級者以上ほど強く感じるんじゃないだろうか。

疑問が湧く→解決する、で人体への知識が深まる

マンガやアニメの絵を真似して描いていて「これって何の線?」「このへこみって何?」という疑問が湧いた……そんな経験がある人は多いと思う。

例えば首に斜めに入っている線。

説明のため模写をしています

最初は見たまま模写していても、「この線ってどのマンガでもよく見るけど、何を表してるの?」と疑問が湧いてくる。

そこで自分や他人の首を鏡でよく見てみたり、解剖学の本を読んでみると、「ああ、自分にもこのスジある。胸鎖乳突筋っていう筋肉なのか。耳の後ろから胸骨につながってるんだな。横からだとここにこう浮き出るのか。」ということが分かる。

こういった知識を積み重ねていくことで、自分でオリジナルを描くときも、自然な人体を描くことができるようになるのだ。

解剖学の一冊ならルーミスがおすすめだけど、

今はネットでも、いろいろなサイトを参考にして調べることもできる。

こちらのサイトに、胸鎖乳突筋の分かりやすい図解が載っている。

美術解剖学は人体を描く上でとても大切で、いろいろな人が「ぜひ勉強すべし!」と言っているけど、まあなかなか「じゃあ勉強するぞ!」とはいかないと思う。

なので、マンガやアニメの模写はいいきっかけになりやすいのだ。

いろいろなデフォルメのパターンを知ることができる

言うまでもなく、どんな絵も現実をデフォルメしたものだ。

マンガやアニメはそれぞれ違ったデフォルメをしているので、いろいろな作品を模写することでたくさんのデフォルメのパターンを知ることができる

例えば耳なんかは、描き手によってデフォルメの個性が出やすい。

一つの作品の模写だけだと「耳ってこういう形なんだ」と間違った知識がついてしまうけど、いろいろな作品を模写し、リアルと見比べることでデフォルメのバリエーションが見えてくる。

吾峠先生の耳だけ見ると「この耳の中の模様は何だろう?」と疑問に思うけど、いろいろ模写して現実と照らし合わせていくと「ああ、軟骨が浮き出しているのをデフォルメして描いているのか」ということが分かる。

自分の好みのデフォルメパターンも見つけやすく、「自分はこういうデフォルメで描きたい」という取捨選択もできていく。

生き生きとした線を盗むチャンスになる

生き生きとした線、というのは初心者が最初から描けるものではなく、やっぱり優れた描き手から盗むのが手っ取り早い。

特にマンガ家はそれぞれ、線に特徴が出る。

また線の強弱、入り(ペンを紙に下ろした描き始めの部分)や、抜き(力を抜いて線が消える部分)など、一つの絵でも線は一定ではなく、様々なテクニックが使われている。

(逆に「絵はそこそこ上手いけどなんか平坦」みたいな場合は線に強弱や色気がなく、線が死んでいることも多い。)

マンガの絵を模写することで、その作家の線の使い方を学び、盗むことができるのだ。

線の強弱はいくら盗んでもパクリじゃないので("誰々っぽさ"はにじみ出るかもしれないけど)、いろいろな作家の線を真似ることで取捨選択をしていける。

意味のある模写をしていくのが大切

集中してマンガやアニメの絵を模写することは、メリットがたくさんある。

一方で、何も考えずばくぜんと模写をするだけだと意味がない、とも言える。

"マンガの模写なんてやっても意味がないよ"派閥の人は、「ぼんやり模写してても意味ないよ!」ということを言ってくれているんだと思う。

好きなマンガやアニメの模写って楽しいよね。

だからこそ、

  • なるべく忠実に描き写すことを意識し、
  • 人体への疑問点を見つけながら、
  • 湧いてきた疑問はすみやかに解決しつつ、
  • 生き生きとした線をどんどん真似する
  • 自分好みのデフォルメも模索しよう

これらのポイントを抑えて、どうせならメリット盛りだくさんの模写をしていくことがおすすめ。

絵を描く人って、たいてい好きなマンガやアニメの模写から始めると思う。

つまり、誰だってスタート地点はほぼ似たようなものだってこと。

上手くなるかならないか、絵が好きになるかならないかは、ここらへんのポイントを抑えているかどうかで決まるのではないだろうか。

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