【かまってちゃん絵師】がめんどくさい。あれってどういう心理なの? どう接すればいいのか分からなくてTLに顔出すのが苦痛……
と困っている人向け、【かまってちゃん絵師の心理と接し方について。コツは①無反応を貫く②「へーそうなんだ」で肯定も否定もしない】という記事。
「絵が下手でごめんなさい、私なんか絵を描くのやめた方がいいよね」と落ち込んでいる絵描きに「そんなことないですよ、私はあなたの絵が好きですよ!」と励ましたのに無反応。それどころか「ROMにそんなこと言われても嬉しくない」みたいなエアリプをされて腹が立った、みたいな話、たまに聞く。
そんな【かまってちゃん絵師】の心理と、接し方のコツについて考えてみた記事。
※筆者も以前【かまってちゃん】な絵描きだった自覚があるので、それを踏まえて。
【かまってちゃん絵師】がめんどくさい理由
【かまってちゃん】とは?
いわゆる【かまってちゃん】というのは、自己肯定ができていないので、自尊心を保つために他人から感情的なサポートを必要とする人のこと。英語で【needy】。いつも欠乏を感じていて、いつも欲しがっている。
まわりに対して「褒めて」「慰めて」「そんなことないよって言って」「生きてていいって言って」「私は価値がある人間だって言って」「私が望む言葉をちょうだい」みたいな欲求が常にあって、ゆえに要求される側としては「重い」し「めんどくさい」。
褒めても慰めても励ましても受け取らない
厄介なのは、自分で自分のことを承認できていないために、他人から褒められようが慰められようが励まされようが決して受け取らない、という点。
「褒めて! 慰めて! 励まして!」と要求しておいて、受け取らない。
受け取らない理由としては、
- 自分に自信がないため、褒めや励ましを真実として受け取れない。
- 自分に自信がないため、「こんな私を褒める人は劣った人間だ、そんな人の言うことは信じられない」と考えて軽視する。
- 【かまってちゃん】の本当の願いは「自分のことを好きになりたい! 自分の絵を好きになりたい!」なので、いくら他人から優しい言葉をかけてもらっても満たされない。
ゆえに、真に受けて一生懸命言葉を尽くしても徒労に終わる。
努力せずに悲劇の主人公でい続けようとする
「下手だから……」と言えば努力をしなくて済むし、
「下手だから……」と言えばまわりが気を遣ってくれる。
「絵が下手でかわいそうな私」という自分でいることで、何も努力をしないまま、悲劇の主人公として場を支配できる。
だから「そんなことないですよ」と慰められたり「私はあなたの絵が好きですよ!」と励まされたりするのは、かまってちゃんにとっては却って不都合になる。「こういうオンライン講座があるみたいですよ、受講してみては?」「添削サービスに出してみたら?」といったアドバイスなんてもってのほか。
だって、別に絵が上手くなりたいわけじゃなくて「絵が下手で悲しい私」をかまってほしいだけなので。
「そんなことないですよー!」と言われたいのに言われたくないという、本人でさえわけの分からないループにハマってしまっているのだ。
これがかの有名な(?)、
「絵が下手で悲しい……私なんかもう描くのやめた方がいいよね……」
↓
「そんなことないですよー! 私はあなたの絵が好きです!」
↓
「そんなこと言われてもうれしくない。迷惑です」
↓
「は?」
のメカニズムなんだと思う。
そんな不毛なループに他人が介入しない方がいいに決まってる。
【かまってちゃん絵師】への接し方
無反応を貫く
落ち込んでいる人を見ると、つい声をかけてあげたくなってしまう。社会生活を営む人間の性質として他人が不機嫌でいるとこっちまで居心地が悪く感じてしまう(空気が悪くなるのを防ぎたい)ものなので、まともな感覚の人ほど「なんとかしてあげたい」と考えてしまいがち。
でも、そこで声をかけても軽視されたり迷惑がられたり、ひどい場合は逆恨みされたりして嫌な思いをすることのほうが多いと思う。
「私なんか、もう描くのやめた方がいいよね……」とかって一見他人に対して言っているように見えるけど、鏡(自分自身)に向かって言っているようなもので、他人が答えを出せる話ではない。
なのでとにかく無反応を貫く。いいねもRTもしない。「#私の絵が好きな人RT」みたいなかまってタグにも反応しない。もちろんエアリプなどでネガティブな反応もしない。関わりを持たない。
相手は常に気持ちの依存先を探しているので「当方では承っておりません」ということをハッキリと示す。
万能の返し「へー、そうなんだ」
これどこで読んだのか忘れてしまったのだけど、話している相手が「私ってブスだから」「私ってデブだから」みたいな自虐を言ったときには肯定も否定もせず「へー、そうなんだ」と返すといいよ、という話。
「私ってブスだから」という自虐に、たとえば「そんなことないよ」と返したら「自分でも分かってるんだからお世辞言わないで」みたいになってめんどくさい。かと言って「そうだね」と返したら場の空気が最悪になってめんどくさい。だから肯定も否定もせず、相手の言葉を「へー、そうなんだ。あなたはそう思っているんだね」とそのまま受け取ることで、相手もこれ以上自虐を言えなくなる。
自分も自虐マンだった頃に「へー、そうなの」と返されたことでにっちもさっちもいかなくなって「この人には甘えが通じないし、こんなふうに他人に依存してる私ってすごく恥ずかしい人間なのでは……?」と強く感じたことがあるので、これは効く。コツは「そうなの?(そんなことないと思うけど?)」ではなく「へーそうなんだ」です。
絵描きに限らず、依存してくる【かまってちゃん】の愚痴をマンツーマンで聞かされるような事態に陥ったら「へー、そうなんだ」。いいかもしれない。