ココナラに出品しているのに依頼が全くこない。やっぱり私が下手だからかなあ……
イラスト仕事の依頼が来るようにするにはどうしたらいいの?
と悩んでいる人向け【ココナラなどネットでイラストの依頼をされるためには、上手い下手より①セールスポイントがあるかどうか②需要があるイラストかどうか③信頼できるかどうか】についての記事。
「自分はそこそこ絵も描けるし、ポートフォリオには自信のイラストをたくさん載せてるし、『なんでも描きます! 不安なことはなんでも相談してください!』ってプロフィールにも書いてあるし、なんで依頼が来ないんだろう……? それにひきかえこのクリエイターは私より絵も下手だし経験も浅いのに、なんでこんなにランクが上なの? 何が違うんだ? 焦る!」
こんな感じで悩んでいる場合、
- セールスポイントがあるかどうか
- 今のニーズに合っているかどうか
- 安心して依頼しやすいかどうか
ここらへんを見直してみるといいかもしれない、という記事。
※初心者というのは絵の初心者ではなく、絵の「仕事の」初心者という意味です。
セールスポイントをはっきりアピールする
ココナラなどでクリエイターを探す場合、どうしても検索して来てもらうことになる。自分のセールスポイントをはっきりとアピールできているか、それを検索で見つけてもらいやすいかということがポイントになるんじゃないかと思う。
見つけてもらいにくいプロフィールの書き方
「かわいい女の子を描くのが得意です」
「ほんわか系のイラストを描きます」
「カッコいい男の人描きます」
とかでは、初心者の場合だと依頼は来にくい。なぜなら、
「急にかわいい女の子の絵を描いてもらいたくなってきたな、よし、ココナラで依頼するか」
というサンドウィッチマンのコントの導入みたいなことは無いからだ。
もしごくまれにそういう衝動をいだく依頼人がいても「かわいい女の子を描くのが得意」なクリエイターは他にごまんといるので、ランクが高くて上手い人に全部取られてしまう。
"依頼人はどういう意図で依頼をしてくるのか"を想定する
「ココナラで検索してお金を払ってまでイラストを依頼したい」と考えるのはどんなときなのか。どんな流れで依頼してくるのか。例えばこんな感じ。
「ビジネス用のTwitterアカウントを作りたい。アイコンどうしようかな。写真は恥ずかしいから似顔絵アイコンにしよう。感じのいい絵柄で、信頼度が上がるような似顔絵を描いてくれるクリエイターはいないかな?」
↓
ココナラなどで「SNSアイコン ビジネス用」「SNSアイコン 似顔絵」で検索。
↓
「清潔感のある絵柄であなたの信頼度を高めるSNSアイコン描きます。ビジネス用のアカウントにおすすめ!」とプロフィールに書いてあるクリエイターを見つける。
↓
「これならイメージ通りのTwitterアイコンを描いてもらえそう。依頼してみよう!」
このように依頼人は何かハッキリとした目的があって依頼するわけなので、
- どういう用途で使えるイラストなのか
- どういう人向けのイラストなのか
- だったらその人はどんな言葉で検索してくるだろうか
ということを意識してプロフィールを作成する。
プロフィールに書いておくといいこと
用途について(何に使えるデータなのか)
何に使えるデータなのかということ。中には「鑑賞用」のイラストを依頼する人もいるけど、実用的なイラストを依頼する人のほうがだんぜん多い。パンフレットなど紙用なのか、ネットで使うWeb用なのか、データの形式と必要ならサイズも。
例)
「パンフレット・チラシ用。AIデータでお渡しします。」
「Twitterアイコン用(400×400pixel)。原則PNGデータです。」
タッチ(絵柄)について
デフォルメ、シンプル、おしゃれ、クール、レトロ、ほのぼの、ドット絵、など。「ゆるい」「おしゃれ」「ほんわか」「あたたかい」などは競合も多いのでニッチな絵柄が描ける場合はそれもアピールしておくといいのかもしれない。
例)
「ホラー系の絵柄が得意です」
「ヘヴィメタっぽいイラストとロゴ作成します」
「レトロRPG風ドット絵作れます」
得意なモチーフ
得意なモチーフと言っても「かわいい女の子描きます」とかだと競合が多くなってしまう。
例)
「小動物のデフォルメイラストを描きます。ほんわか系。モルモット、フェレットが得意です。」
「バイクとイラストが大好き! あなたの愛車のイラストをリアルタッチでカッコよく描きます。SNSアイコンにもどうぞ。」
「ホラータッチ絵柄の似顔絵が得意です。ホラーアイコンでTwitterに個性を出しませんか?」
時流に合った要素を入れる
自分を含めイラストを描く人がなぜか疎かにしがちなのだけど、仕事として描くならば「自分の描きたいものを描く」だけではなく、時流に合った要素も大切になってくる。
「今このとき」に需要がないものは売れない。「今このとき」に需要があるものが売れる。
たとえば今2020年現在だと、感染症予防のためのイラスト。もっと短いスパンなら、秋からは年賀状用の干支イラストなど。
例)
「マスク姿でもあなたの個性が出る似顔絵アイコンを描きます。」
「正しい手洗いの手順説明イラスト、正しいマスクの付け方啓蒙イラスト描きます。」
「チラシ・パンフレットでご利用いただける、医療・介護サービス用イラスト描きます。」
「年賀状にぴったりな来年の干支のイラスト描きます。」
安心して依頼しやすいかどうか
依頼人として自分というクリエイターを見たときにどう感じるか、ということも大切。
ネットでは顔も声もないので、プロフィールをきちんと書いているかどうかで信頼度が大きく左右されてしまう。
たとえばこのあたり。
- 料金についてハッキリと書いておく。
- 依頼から納品までの、簡単な流れを書いておく。
- 連絡について書いておく。
- イメージのわきやすいポートフォリオを作っておく。
料金についてハッキリと書いておく
一枚○○○円、だけだと依頼するほうは不安になる。「本当に? ポッキリ? 追加料金とかない? その○○○円の内訳は? ぼったくりじゃない?」みたいに。
イラストの値段って、有って無いようなばくぜんとしたもの。
自分は少しでも分かりやすくするために基本料金+オプション料金で設定している。どんな内訳で料金が構成されているかが分かるので、見積もりがわりにもなって安心感がある。
依頼から納品までの流れを書いておく
ココナラのようなサービスだと、初めて人にイラストを依頼するという人も多い。我々依頼を受ける側は当たり前のように「ヒアリングしてラフを出してOKもらったらデータ作って納品」みたいな流れでやっているけど、初めて依頼する人にとっては右も左も分からない。
クリエイターによっても段取りは違うし、依頼から納品までの流れをざっくりと書いておくと安心してもらいやすい。
例えば自分の場合は似顔絵を描くので、こんな感じ。
ご依頼の流れ
- まず、仕上がりイメージや好きな色などをお聞きします。資料のお写真は明るく大きいものをお願いします。
- 背景・表情差分は追加料金になります。詳細は下記オプションを参照ください。
- OKならラフ作成に入ります。ラフ修正は○回まで。
- ラフにOKをいただいたらデータ作成をします。細かい修正は○回まで無料です。ポーズの変更など大きな修正はお受けしておりません。
- PNGデータで納品いたします。納期は最短で○日程度いただきます。
特に、トラブルを防ぐために見積もりの詳細と修正の回数は必ず伝えるようにしている。
連絡について書いておく
依頼するほうはお金を払っているので、連絡が滞ると不安になる。かと言ってこちらも常にすばやい返信ができるわけではないので、自分は連絡の曜日や時間帯を書いておくようにしている。
「返信は基本○日以内に差し上げます」(24時間以内、という人が多い。)
「○時から○時まで対応可能です」
「勤め人なので日中はメッセージ確認できません。基本的に対応は夜間になります」
といった感じで、ある程度こちらの都合を書いておくとお互い安心できる。
セールスポイント・需要・信頼を心がけています
もちろん技術が高くていわゆる「絵が上手い」というスキルは重要だと思う。
けれど、イラストを買ってくれる人は絵に関して素人なわけだし、好みもいろいろ。世代によっても「上手い」と感じる絵は異なる。全員に「上手い」と感じてもらう絵を描くのは不可能だし、そんな不確かなものは自分のコントロール外であり自分ではどうにもならない。
一定以上の絵さえ描けるならば、大切になってくるのは巧拙よりも別の要素なのだと思う。
- セールスポイントをハッキリさせる
- 需要のあるものを描く
- 信頼されるプロフィールづくり
特に自分のセールスポイントをハッキリさせるというのは、趣味のイラストを描く上でも上達の指標になるんじゃないかと思う。仕事でイラストを描くことが趣味へのフィードバックにもなる。