絵の練習を多少休んでも画力は落ちないので、疲れたら休みましょう。

「絵を描くのに疲れちゃったけど、練習を休んだら画力が落ちちゃうのが怖くて休めない……」

「絵の練習のモチベーションがどうしても上がらない。インプットの時間を取りたいけど画力が落ちるのが怖いから練習は少しずつでも続けたほうがいいのかな」

という人向け【練習を休んでも画力は落ちない、その理由】について。

結論から言うと、「絵の練習を休んだら下手になった」というのは画力が落ちたというよりは勘が鈍った・脳と手をつなぐ回線がいったん切れただけのこと。だと私は考えている。

最近話題になったこちらのツイート。これを読んで、「そっか! 絵が下手になるわけじゃないのか!」とホッとしつつも「でも本当? イマイチ信じ切れない私もいるんだけど……」という人も多いんじゃないかと思う。

絵の練習を休むことに対して過剰に恐怖を感じちゃって、「休みたいのにしんどい」という人がとてもまわりに多いのが気になっている。

この記事では「絵の練習を休んでも画力は落ちないから安心して休もう」ということと、その根拠について書いていく。

絵の練習を多少休んでも画力は落ちないので、疲れたら休みましょう。

歌の練習を休んでも、音痴じゃない人が音痴になったりはしない。

例えば、今まで歌を歌ってきた人がいったん歌うのをやめたからと言って音痴になったりはしない。

小中高と自転車に乗ってた人が大学生になって電車通学になっても自転車に乗れなくなるわけじゃない。

そこまでやってきた分だけ、必ず体と頭が覚えてしまっている。

なんでもそうだけど、多少ブランクを空けても自分の実力以下に下手にはなれない。

ブランクで物理的に筋力が衰えるスポーツとかは別として。

「でも実際、休んだら画力が落ちたんだけど……」という場合

それでも、「しばらく絵を描かなかったら下手になってる!」と感じたことがある人は多いと思う。

ただ、それは下手になったわけではない。

今まではパワーでなんとかしちゃっていた

自分の場合もこれは経験があるんだけど、"そもそも描けていなかったのを今まではパワーでなんとかしていた"というケース。

フィギュアスケートで言うと、技術はまだ甘いけど若さゆえのパワーでジャンプが跳べていた、みたいな。

でも年齢を重ねるとパワーだけではどうしようもなくなる、そんな感じ。

絵の練習をしばらく休むことで、今まで力技でなんとか描けていたものが描けなくなったりする。

休んだことでアラが見えるようになった

これも経験があるけど、"脳が自分の絵に慣れちゃってアラが見えてなかった、休むことで全部見えちゃって自分の描けてなさにショックを受ける"というパターン。

アラに気付けたことをチャンスと受け止めて、もう一度苦手な部分を練習していくしかない。

自分の絵のアラに気づけてしまったら、自分はデッサン本やクロッキー本の模写を(しぶしぶ)やり直すことにしている。

「三歩進んで二歩下がる」だと「ウワー! また戻ってやり直しか〜!」といやになるけど、そもそも三歩歩いてなかっただけのこと。

ちょっとガッカリはするけど、絵の練習ってこの繰り返しをするしかないんだよね……。

自分の絵に落とし込めていなかった

あと、美術解剖学を勉強し始めて最初の頃によくあるのが、"筋肉や骨格をつかんだつもりがまだつかみきれてなくて、しばらく休んだら忘れちゃってた"みたいなこと。

資料を見つつ描いて描けていただけで、自分の絵には落とし込めていなかったということだと思う。

ただ、初心者に限らず、プロになっても資料は見て描く。

つまりどんなプロでも休めば忘れる。

そしたらまた一から資料を見て描けばいい。

それだけのこと。

プロの場合、作風が変わったことで「劣化」と言われることも

プロの漫画家でも「画力が落ちた」「劣化した!」と言われることも。

今までアナログで描いていた人がデジタルになったりと、作風が変わったことで読者の好みと外れて「劣化」扱いされることもある。

この場合も「加齢で下手になった」とか「デジタルに移行したから下手になった」のではなく、そもそも描けていなかったのが何かの加減で見えるようになっただけなのだ。

勘が鈍ることはある

こちらは音楽家の方のツイートだけど、絵を描く人にとっても参考になるお話だと思う。

絵も同じで、ちょっとした感覚で変わるよなってきっとみんな感じていると思う。

しばらく休むとその微妙な感覚を取り戻すまでにちょっと時間がかかったりして、ここで勘が戻らないと焦ったり不安になって人によっては恐怖を感じたり。

それこそが「休んでいたら絵が下手になった!」の正体なんじゃないかと思っている。

  • 脳がモノをとらえる感覚
  • とらえたモノを指先の神経に伝える感覚

絵の場合でいうと、このあたりの感覚を忘れてしまうんだよね。

指先はともあれ脳がモノをとらえる感覚というのが鈍ると面倒で、そんなときに私がやっているのは"資料を上下逆さまにして模写する"というやつ。

詳しくはこちらの記事に書いている。

5分くらいでバチバチに脳の感覚が戻るので、ぜひお試しください。

負担にならない範囲でらくがきくらいはしてもいいかも

これまで書いてきた通り、実力以下に画力が落ちることはない。

もし下手になったと感じたら、それは休んだことでアラが見えるようになったか、感覚を取り戻していないだけ。

なので、絵を描くことに疲れたら安心して休んでいいと思うの。

それでも不安でストレスになるというレベルなら、らくがきくらいの気持ちで。

SNSで上手い人を見ることが焦りにつながるならSNSを見る回数を減らす。

今上手くならなきゃいけないと思うから焦るわけで、「これから一生絵を描いていくんだ」と思えば数年休むのなんてどうってことないんです。

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