【デジタル】絵を描くための道具はとりあえずこれだけで【アナログ】

よーし絵を始めるぞ! まずはスケッチブックを買って、デジタルお絵描き用に新しいPC買って、液晶タブレット買って、クリスタのサブスク登録して……うわ、お金かかるなあ……

と悩んでいる人向け【絵を始めるならとりあえずコピー用紙&ボールペン、iPad&Apple Pencilからでも始められます】という記事。

この記事は、こんな感じで絵を描くツールに迷っている人向けです。

  • 今から絵を描き始めようという人
  • 若い頃に絵を描いていて子育ても一段落したからもう一度始めようという人
  • 昔はアナログで描いていたけどデジタルで始めたいという人

いろいろ準備しすぎると、むだにダメージをくらいがち

これから初めて絵を描く、という人の気持ちをくじくようなことを書く。

自分は長いこと(年月だけは)絵を描いてきて、美術科、美大受験のしんどさも一応は味わった。途中で絵をやめたり、今度こそはと意気込んで再開するというのも、何度か経験した。

そこで、張り切って道具をそろえておいて、飽きたりめげたりしたときのダメージのでかさをいやというほど繰り返してきている。

絵の練習というのははるか長い道のりで、上手くなろうとがんばる場合、必ず行き詰まるし、必ずめげるときが来る。すい〜っと右肩上がりで停滞期もリバウンドもなく順調にどんどん上手くなるなどということはない。やめたいな、休みたいな、というときが来る。

上手くなろうとかではなく「ただ目的もなく描きたいだけ」の場合は、めげないだろうけど飽きが来ると思う。

絵を描いていく上で飽きたりめげたりするのは当然のことなので全然いいのだけど、張り切って高価なものを色々買いそろえて準備していると「こんなに高いものを買ったのに使いこなせなかった」とか「もったいないから使わなきゃ、でも描くのつらい、もったいない……」とか、心理的なダメージが大きい。

自分は「愚かな自分のせいで金をドブに捨ててしまった……」という罪悪感とか焦りでキリキリするこの感じを何度も経験して、本当にしんどかった。

だから「まず、とりあえず、これだけあれば絵が描ける。たとえ途中でやめても休んでもダメージ皆無」というものだけをそろえて、ヌルッと始めるのがいいと思っている。

アナログならコピー用紙とボールペン

まずアナログで絵を描く場合だけど、スケッチブックやクロッキー帳はどれがいいのかとか、デッサンにおすすめの鉛筆や消しゴムを使ってみたいとか、道具についていろいろ調べたり集めたりするのが楽しかったりする。

けど自分の場合、道具にこだわるとあまりいいことがなかった。特殊な道具を使っていると買い足すのがめんどうになるし、道具に凝りまくって買い集めたことで満足してしまい、ろくに絵を描かずに終わってしまったり。

「絵を描けるようになりたい、そのために練習したい」のか、「画材をそろえて絵描き気分に浸りたい」のか。もちろん後者でも全然よくて、それならお気に入りのスケッチブックを部屋に置いて悦に入るだけなのも全然アリだと思う。

ただ「絵をたくさん描いて上手くなりたい」という場合は、道具にこだわるよりも、

  • どこでも買いやすくて
  • 使い続けるのが苦にならない価格で
  • 用途がいろいろあって絵を描かなくなっても使い道がある

このあたりに特化した、コピー用紙とボールペンで始めるのが気楽なんじゃないかと思う。

立派なスケッチブックに向かうと「傑作を描かなきゃ」と構えてしまい、でも当然初心者には大したものは描けなくて、理想と現実のギャップでモチベーションが下がってしまってそれっきり。

その点コピー用紙とボールペンなら気軽に描けるし、もし絵を描かなくなってもいくらでも使い道がある。気楽に始めて気楽にやめられる。

コピー用紙も何でもいいけど、自分が使っているのはコクヨのA4。

ボールペンで描く理由

「コピー用紙は分かったけど、なぜボールペン? ボールペンじゃ消せないじゃん」と思うかもしれないけど、消せないからこそ構えずに気軽なラクガキができる。失敗したら隣に描けばよい。描くところがなくなったら新しいコピー用紙を一枚ピッと出せばよい。「子どもの頃やっていたお絵描きの楽しさ」のまま絵を描くことができることがとても良い。

自分は「描いたら終わり」で、捨ててしまう。記録を残しておきたい人は取っておいてもいいだろうけど、これから何千枚も描いていくので全部取っておこうとすると保管がたいへんになります。

絵を描き続けていくためには、「上手く描かなきゃ」が最大の敵だと思っている。

コピー用紙もボールペンも何でもよくて、今机にあるもので。

自分が使っているのは、何年か前のほぼ日手帳のおまけの三菱ジェットストリームです。ヌルヌルかけるのが気持ちいいので描くのが苦にならない。

鉛筆(シャーペン)なら2Bを使っています

鉛筆の質感も好きだから、鉛筆で描くこともある。芯の柔らかさがどうだとか削り方がどうだとか消しゴムは何がいいだとか言っても、結局2Bのシャーペンと普通の消しゴムでいいよなという気がしている。

2Bくらいがいいなと思うのは、線の強弱が出やすく、自分で描いていて上手く見えやすい気がするから。テンションもモチベーションも上がる。

また、硬い芯だと手が疲れるし、線が薄くて見えづらく目が疲れるから。かと言って4B以上になると手や紙が汚れるから。

デジタルならiPadとApple Pencil

デジタルで絵を描くなら、iPadとApple Pencil。

iPadとApple Pencilの何がいいかというと、これだけあればすぐに描き始められること。難しい設定もない。

絵を描くためにPCを買おう、もしくは新調しよう、とすると、別途ペンタブレット(液晶だったり液晶じゃなかったり)が必要で、さらに手持ちのPCにドライバを入れたり設定したりなんなりと手間がかかる。他にもOSが古いとドライバが対応しなかったり、無線だと環境によってBluetoothがうまくつながらなかったり……とにかく絵を描くまでの道のりが遠い。

使っていても「なぜか急に液タブが反応しなくなった」とか「ドライバを入れ直さなきゃ……」「明日メーカーに問い合わせなきゃ……」みたいなこともあるだろう。

PCまわりに詳しくて潤沢にお金を使える人は大丈夫だけど、そうでなければストレスもあるかもしれない。

道具をそろえる前に、まずは描き始めてしまう。

「絵を描いてみたいな」と思ったら道具にこだわらずにまずは描き始めてしまうことが、絵を始めるために、そして描き続けるためにはいちばんいいんじゃないかと思う。

とは言え、道具をいろいろ調べたり集めることってもちろん楽しい。

自分も別に画材をいろいろ見たり買ったりするのがすごく好きだから「道具をそろえる楽しみ」と「毎日絵を描くこと」とは別に考えて、別の趣味として楽しんでいる。

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