絵柄パクリしてしまう人の心理について。誰でもやっちゃう危険あり。

「絵柄パクリする人って最悪! いったいどんな心理なの?」

「絵柄パクリってどんな目的でやってるのかわけわからん! 本人に聞いてみたいわ!」

と怒りを通り越して疑問に感じている人向け、【絵柄パクリをする人はいったいどんな心理なのか?】自分の考えをまとめてみた記事。

【絵柄パクリ】という言葉が最近はあるみたいなのだけど、これはSNSの発達とともに生まれてきた新しい概念というか新しい言いがかりの一種のようなものだ。

まず言っておくと【絵柄】に著作権はない。

だから「絵柄をパクられた」というのは言いがかりにしかすぎない。

(これについてもいずれ記事にまとめようと思う。)

とは言え、「自分の絵柄をパクられた」「好きな絵師さんの絵柄がパクられてる!」と思うと人によってはモヤモヤするでしょう。

「絵柄を真似した相手が本家よりいいねいっぱいもらってる!!!」とかだともっとモヤモヤするでしょう。

「何で絵柄パクリするの!?」ってモヤモヤするでしょう。

そんな人のために、いわゆる【絵柄パクリ】ってどういう心理なのかを書いていく。

絵柄パクリしてしまう人の心理について。誰でもやっちゃう危険あり。

自分は【模倣された】側の経験が多いので、どっちかというと「おーい簡単に真似すんなよな〜!」という気持ちのほうが強い。

けどずっと試行錯誤しながら絵を描いてきたし【模倣する】側の心理も痛いほど分かるので帳消しなわけです。

※便宜上タイトルでは【パクる】【パクられる】なんて言葉を使っているけど、法的にマナー的にも絵柄の模倣は何の問題もないので【模倣する】【模倣される】に言い換えていきます。

自分では生み出せないけど絵は描きたい

まず、絵を描く技術が未熟な人って「絵を描きたい!」という欲求がありつつも「どう描いていいか分からない」というジレンマがある。

絵の初心者ってたぶんみんなそうで、そして、たぶん模写から入ると思う。

おすすめの練習方法として、もちろん私もおすすめしている。

でも模写ばっかりじゃなくて自分で描いてみたい、と次の段階になったとき、好きな絵柄とか自分が描きやすそうな絵柄を真似して描いてみるんじゃないかな。

私も絵の描き始めには、高橋留美子先生とあだち充先生の絵柄を真似しまくっていた。(サンデーっ子だったので)

そう、昔は有名漫画家の絵柄を真似するのが主流だったけど、今はSNSで好きな絵師を真似してしまうために(そしてSNSにアップしてしまうために)問題がこじれやすい、それだけなのだ。

自分では上手く描けないけど上手く描きたい

また、絵柄の模倣は似顔絵だとよくある。

例えば「この人のこの目の感じ、どうやって表現したらしっくり似るんだろう……」と悩んでいるとき、別の人の絵を見て参考にして取り入れるというようなこと。

(私が「あ、真似されてるな」と感じることがあるパターンがこれ。「あらっ私この人に影響与えちゃった?」とちょっとウフフと思ったりするけど自意識過剰かもしれないなとも思うので知らん顔している。でもちょっとウフフって思う。)

また似顔絵って、知らないうちに偉大な先達の影響を受けちゃう、みたいなこともよくある。

いわゆる、"五木ひろしの物真似"をしようとしたら、"五木ひろしの真似をするコロッケの物真似"になっているパターン。

どう省略、デフォルメするか、といういちばんオリジナリティを出すべき重要な過程を模倣しているわけですね。

でもコロッケレベルに偉大な先達なら似てもしょうがないし、むしろコロッケの真似から自分の五木ひろしを見出していくしかないって話だと思う。

こんなに偉大な先達がいちゃったら、そりゃ似るよね似ちゃうよねしょうがないよねってなるでしょう?

自分で描けなかったものが一瞬で描ける喜び

絵っていうのは描いていくと必ず壁があって、描けなくなることがある。そこがしんどい。

そんなとき上手い人の模倣をすることで、一足飛びに描けるようになる。

深刻なスランプを経験したことがある人は、この一瞬で救われるなんとも多幸感に満ちた感じが分かるんじゃないだろうか。

ただ、模倣で全部解決するわけじゃないのでスランプは終わらないんですけど。

いいねがつく喜び

今まで読んできて「模倣ってそういうものなのか、ならある程度似ちゃっても仕方ないよな」と思った人でも「えー、ちょっとこれはなー」となりそうなことを書く。

"上手い人の絵柄の模倣をしたらいいねがいっぱいついて、それが嬉しくてクセになって模倣ばっかり繰り返しちゃう"というパターン。

"絵が上手くなりたい"ならまだしも"注目されたい"とか"褒められたい"という動機なのはちょっと感情的に許しがたい、と感じるんじゃないだろうか。

でも、たとえその人がいいね目当てに模倣を繰り返していたとしても。

その人が何を考えているかなんて本人しか分からないわけだから、他人に糾弾する権利はない。

そこでこのお話はおしまい。

絵を描くとっかかりとしてなら何の問題もないのに…

絵柄を模倣して描くことを【絵柄パクリ】なんて言って、昨今では悪認定されているわけだけれど、絵を描くとっかかりとして模倣は何の問題もない。

むしろそういうもの。昔から芸術は模倣の連続で発展してきている。

ローマ美術だってギリシア美術の模倣から発展したのだ。

ただ今はSNSがあるから「あ、この人に模倣されているかな?」「この絵ってあの人の絵柄の模倣っぽいな」などとチマチマした部分に気付きやすい。

それを絵師が、

「なんか絵柄パクられてる……? 自意識過剰かもしれないんだけど……はぁ……自分の大切な子どもを盗られた感じでモヤモヤする……はぁ……」

とか思わせぶりなツイートしたり、

絵師の信者が勝手に攻撃したりして、ジャンル内学級会が巻き起こったりする。

模倣は誰しもやってきたことであり、これからもしていくこと

この記事で書いてきたように、"絵のとっかかりは模倣"なので、他人の絵柄を参考にしたり模倣したりというのはなんの問題もない。

というか誰しも模倣はやってきたことで、これからもやっていくことでもある。

今の時代気をつけた方がいいのはむしろ、

  1. SNSにアップしていらぬ反感を買うこと
  2. 【模倣】を悪とみなして攻撃し、逆に名誉毀損で訴えられること

のほうなのかもしれない。

絵を描く人、見る人ともに、絵柄の模倣に対してもう少し理解を深めていきたいところだなあと感じている。

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