写してなぞって描くトレース練習。やり方によってはこんな効果がある

絵の練習で、トレースする(お手本をなぞって写す)のって効果無いんじゃないの?

という人向け、【自分は「まず模写をしてからその隣にトレース」をしています】という記事。自分がトレース練習をするときには①自分の目だけでとらえきれなかったことに気づく②他人の絵の追体験をする、という狙いがあります。

「絵の練習でトレースする(お手本をなぞって写す)なんて意味ない」「オリジナルが描けなくなるから、トレースなんて絶対やっちゃダメだ!」と言う人もいて、トレースってなんかタブーみたいな、ズルくてやっちゃダメなイメージがある。

もちろんトレパク(トレースしたものをネットに投稿して自分の作品だと偽る)のはダメだし、トレースしただけで満足してしまうのもそこで終わってしまうけど、やりようによっては効果的な練習方法なんじゃないかなと自分は考えている。

  • 自分の目だけでとらえきれなかったことに気づける
  • 他人の絵の追体験ができる

こんな感じです。

トレース練習で使う道具

最近は自分はデジタルのみ。デジタルだったらお手本の画像を別レイヤーで用意するだけ。

アナログでやる場合は、

  • コピー用紙
  • クリップ(お手本を固定する用に、使いたければ。)
  • シャーペンと消しゴム
  • 写したい好きな作品の絵

お手本の細かいニュアンスまで写しとる必要はないので、自分はトレーシングペーパーやトレース台は使わない。

トレース練習に使うなら"ある程度薄くて写しやすく、白色度が低くて作業してても眩しくなく、安いもの"ということで、自分は条件に合うKOKUYOのコピー用紙をよく使っていた。そこそこしっかりした紙なので微妙な色合いや細いラインは難しいけど、くっきりした線画くらいならじゅうぶんトレースできるしトレース以外にも描き心地がいいので。たっぷり500枚で600円ちょい。

500枚もいらないんだけど……な人は『紙屋の丸楽(楽天店)』の100枚×2もおすすめです。白色度はそれほど高くなく、一般的なコピー用紙という感じでイラストの練習にも十分な描き心地。200枚ならメール便で届くのでありがたい。

自力で模写した隣にトレースして答え合わせをする

で、いきなりトレースをするわけではない。まずはお手本を並べて置いて、自分なりに見ながら模写してみる。そのあとで、自分が模写したその絵の隣にトレースをしてみる。

数学のドリルを最初から答え丸写しでは身にならないけど、いったん自力でやってから答え合わせをして間違ったところを発見する感じ。

自分がどこを捉えられていないか分かる

見ながら模写したときにそこそこちゃんと描けたと思っても、いざトレースしてみると「ここが捉えられてなかったな」というズレがはっきり出てくる。

「私ってどんな模写のときも目をくっつけすぎて描いちゃう癖があるな」とか「いつも後頭部の丸みが意識できてない。お手本をよく見れてないんだな」とか。

トレース練習していくことで自分の弱点やついやっちゃいがちな癖に気づけて、絵を描いていて何か違和感があるなと思ったときに「あ、もしかしてまた目がくっつきすぎてるのかも」「いつもの後頭部丸み出せない病の持病が出てるのかも」など心当たりになるというか。

ただ模写しているだけでも気付く人もいるんだろうけど、自分はそこまで感覚が鋭い自信がないので、模写とトレースを並べてセルフ非公開処刑してみることにしているのです。

※「自分の絵を否定してお手本に近づけろ」ということではなく、あくまでもお手本を観察し、見たとおりに再現する練習として行っています。もちろん真似して取り入れたい部分は真似していけばいいし。

他人の絵の追体験ができる

ベテラン漫画家などの絵をトレースすることで、「マンガ的な表現だと、これくらい肩幅狭く描いてもちょうどいいんだな」「輪郭の線はこんなに太く強く描いてるのかー」とか、ばくぜんと見ていたときには気づかない、細かいプロの感覚が伝わってくる。

模写だけでも感じ取れる人はそれでもいいけど、模写することに神経が行ってしまってなかなか難しいように思う。自分の場合はトレースすることで驚きの連続を純粋に味わえて楽しかったので。

なぞって描くドリル本も、プロの線を感じられることが自分にとってはよかった。

超初心者の場合:「自分でも絵が描けた」という喜びを感じられる

これは本当の初心者の場合だけど、トレース練習をすることで「自分にも絵が描けた!」という喜びを感じることができる。

自分の小1の姪はお絵描きに興味なくて「私には絶対絵なんて描けない、図工苦手だもん、できない、無理」と言っていたんだけど、私が描いた絵をトレースさせてみたら「あれ? 絵、苦手じゃないかもしれない!?!?」とテンション爆上がり。コンプレックスも霧散してしまい、それからは臆せず自分でも描くようになった。

逆上がりの補助台みたいなもので、トレースで初めて絵を描く喜びを感じて、それが興味につながり、モチベーションが上がることもある。絵に苦手意識が強い人の場合、入り口としてアリなのでは。

トレース練習の発展編で、色を塗ってみる

トレース練習の効果を存分に感じたら、お手本を参考に色も塗っていくという楽しみ方もある。

一枚描くだけでも線画だけでめいっぱいで色塗りまでいかないこともあるし、自分の場合「自分で描いたこんな下手な絵だと色塗る気にならないよ……」なんてことも多かった。

その点、トレース練習でできた線画ならぬりえ感覚で楽しく気軽に練習台にできる。

こんな感じで思いのままに描いたり写したり塗ったりしています

思いのままに描いたり写したり塗ったりする

写して描いて上手くなった気になって満足するだけでは上達にはつながらないけど、トレースも要するにやり方だよなと自分は考えている。

トレースのいいところ
  • 自分ではとらえきれない部分がはっきり見える
  • 上手い人の作品の追体験ができ、感覚がわかる
  • 色塗り練習の自分の教材としても使える

もちろん、写して描いた絵をネットに投稿して自作発言などをしてはだめです。トレースは自分の練習として。

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