「長時間描くのが苦痛で、全然絵が完成しない。向いてないのかな……」
と悩んでいる人向け、【絵を描く作業は疲れるし飽きて当たり前。長時間描こうとせず、こま切れ時間で少しずつ描いたっていい。】という記事。
絵を描く人って休み休みやるのが苦手な人多い気がする。根を詰めがちというか。
自分も「休憩を入れましょう」と言われても入れられない。ノッてるときにやっちゃいたい。そのあとドバッと疲れが来て燃え尽きる、そして焦る……みたいな感じ。
それを最近解決したので、書いていく。
※「描いている途中で飽きて、絵を完成させられない……」というお悩みについてはこちらの記事に書いた。
飽きずに絵を完成させるコツは、スキマ時間に少しずつ続けること。
疲れる前に休むのがコツらしいですよ
自分は以前デザインの仕事をしていた頃、慢性的に首と背中がバッキバキになって整体に通っていたんだけど、そのとき整体師さんに言われたのが「疲れたな、体が凝ったな、と思ったらもう遅いです。疲れる前に休んでください」ということ。
「そうは言ってもねー、仕事だし。没頭しちゃうと時間を忘れちゃう、みたいな?」とドヤりそうになってハッとした。
体をバキバキにしといて何ドヤ顔してんだ私は……計画性もなくぶっ続けで仕事しといて、バキバキになって整体に来てお金使って。せっかくお金使ってほぐしてもらった体をまた雑に使ってバキバキにして……。
「睡眠も惜しんで長時間没頭できちゃう人のほうがすごい! 才能ある! いかにもクリエイター!」みたいな思い込みがあったんだなってことにも気がついた。漫画家とかイラストレーターが「いつも整体でびっくりされちゃって」とか「石ですねって言われます」とか「職業柄仕方ないんですよね」みたいなことをよく言っているし。体がバキバキなのが勲章とでも言わんばかりの。
アスリートも大昔は「根性で体を痛めつけてそれこそが練習!」という星飛雄馬の感じだったけど、今はきちんと自分の体を管理して、疲れを残さないようケアして、違和感があればすぐに休養をとって、調整をして……とやっている。
なぜ自分を含め座業の人々は、一昔前の星飛雄馬方式をいまだにやってんだ? と疑問が湧いてきた。
なぜそんなに体を雑に扱うんだ。アスリートと同じく、大事な体なのに。体が資本なのに。
長時間ぶっ続けで描けるその集中力こそが才能、みたいな、自分のその根拠のない思い込みをちょっとどうにかしようぜと思った。
こま切れ時間を見つけて描く
自分の場合、単にまとまった時間がとりにくくなったというのもあるんだけど、最近は、こま切れ時間、スキマ時間を見つけて数十分ほど描くようにしている。もうめったなことでは5時間以上続けて作業しない。
例を挙げると、
朝5時に起きてブログの記事を書きつつ、昨日スクショしておいた推しを描く
文章を書くのに詰まりそうになったら絵を、絵の下書きが上手くいかないなーと思ったら文章を、どちらもめんどくさくなったら推しの見逃し配信を見て、またシレッと作業に戻る
そんなこんなで全部で2時間弱くらいでブログの記事ができ、下書きも目鼻がつき、推しの見逃し配信も見終わる
その後仕事の合間にブログのアイキャッチ画像を作ってアップして、描いておいた推しのペン入れをして、また仕事に戻る
(各作業は長くても30分ずつくらい)
マルチタスクにしてバラバラに進めることと、絵をメインの作業にせず息抜きとしてはさむこと、がポイント。
飽きたり疲れたりする前に終わるので、これはかなり自分にとってはよかった。
作業中に「この絵を完成させてもいいねつかないんだろうな……」みたいに考えてしまう人は、このマルチタスク方式だと落ち込んだりする暇もないと思う。
「時間がないから……」と自分に言い訳もしなくて済むので、精神衛生的にもよい。
あと、スキマ時間を見つけて作業することで、「このサイズなら15分あれば下書きまでいけるな」とか「ここまできちんと下書きができていればペン入れは5分で済むはず」みたいな自分のペースもつかめてきた。
そうすると「出かけるまで30分あるから下書き二つ済ませちゃおう」「お風呂が溜まるまで5分でペン入れできるな」という感じで、スキマ時間にグイグイ作業をねじ込んでいくことができる。
結果として描く量も増えた。
「絵はじっくり取り組むものだ」という思い込みを捨てる。
私たちって、なんとなく小さい頃から「集中して作業しなさい」とか「じっくり取り組みなさい」みたいなことを刷り込まれている。
「絵はじっくり取り組むべき」ではなく「絵はスキマ時間にチマチマ描いてもいい」と、ちょっと考え方を変えると、時間もうまく使えるんじゃないかと思う。
だって、体は大切に扱いたいしさ。
ウォーミングアップとクールダウンして「手首の違和感があるので予定のメニューを変更する。下書き1p終わらせたあと様子を見て判断しよう」くらいの調整をやっていきたい。