絵が上手くならない人の特徴とは→【やらない理由を探してしまう人】。

私はけっこう長く絵を描いてきているのに、全然絵が上手くならないんだよなあ……センスがないから? 才能がないから? 不器用だから? 環境が悪いから? 観察力がないから?

と悩んでいる人向け【絵が上手くならない人の特徴とは、練習しない理由を探してしまう人】という記事。

なかなか思うように絵が上手くならないと、「私はもしかして絵が上手くならない人間なんじゃないか?」みたいに不安になってくる。不安になるとぐるぐる考え出して手も止まる。

自分はそんなことを繰り返してきた。

センスがないんじゃないか? 才能がないんじゃないか? この練習方法が自分に向いていないんじゃないか? もっとラクな方法があるんじゃないか?

何か納得できる【やらなくていい理由】を見つけたくなってしまうけど、それこそが【絵が上手くならない理由】なのではないか、と今は思う。

なぜか【やらない理由】を探して、何もしない。

絵が上手くなりたいと思って、練習方法を絵うまの友人に聞いたり、ネットや書籍で調べたりする。そのときは「へえー」とは思うんだけど、素直に取り組まない。

「でも、その練習が効果あったのって、もともと絵が上手いからだよね」

「クロッキーかあ……でもあっちのブログではクロッキー意味ないって書いてあったし」

「私が描きたいのは漫画絵だから、デッサン関係ないし」

みたいな感じで、なんだかんだ「やらない理由」をつけて、やらない。

そしてまた「もっと簡単に上手くなれるいい方法あるだろ」とネットを徘徊する。

しまいには「デッサン 効果ない」「クロッキー 意味ない」と検索して、効果がない証拠を探す。

これが、「絵が上手くならない人」(昔の私)の特徴なのだと思う。

じゃあ日頃どんな練習をしているかというと、手癖で同じ向きの顔を量産していたり、描きかけの落書きを「飽きたw」とSNSに投稿したり。そして「いいねがつかないからやる気が起きない」。

絵が上手くなるわけがない。

こんな感じで、自信がないくせに傲慢で、板挟みで身動きが取れなくなって、救いようがなかった。

最短で上手くなるための効率ばかり求めてしまう。

絵の練習って、一生かけて楽しんだり苦しんだりしていくもの。

だけど若い人(10代から20代)ほど、

「その練習方法をやると、1年でどれくらい上手くなりますか?」

「今の自分の画力だと、上手くなるまで何ヶ月かかりますか?」

みたいに、まるでタイムリミットがあるかのように、効率を気にする印象がある。

たとえば40歳の人ならば1年は人生の1/40。それくらいならダメで元々でもやってみっか、となる。でも15歳やそこらだと、たった1年でも人生の1/15。とても大きく貴重なものだと感じてしまうのも無理はない。

「人生の大事な1/15を使って、もし無駄になったらどうするの!?」と思ってしまうのだろう。

自分は美術科受験のために中学からデッサンを習っていたことがあったのだけど、とにかくいつも「これで本当に大丈夫なのか!?」という焦りと不安がすごかった。

ちょっと練習して効果を感じないと焦りを感じ「もっと最短で効果の出る練習方法はないか」「もっと簡単でいい方法があるはず」と打ち切ってしまい、また別の方法を探す。

その、あっちこっち探してる時間で練習を続けていれば効果は出るはずなのに。

「センスも才能もないからやっても無駄」で片付ける。

やらない理由を探し続けていくと最終的に「私にはどうせセンスも才能もないからやっても無駄、絵を描く意味なんてない」みたいなことになる。

そして、素直にコツコツ続けて上手くなった人に対して、「才能がある人はいいなー。私はどうせ才能もセンスもないから……」とうらやむ。それはあんまりだ。失礼だ。

【描きたい理由】を見つけるしかない

「絵が上手くなりたい」と思うから練習方法をネットで調べたりするのに、そしてネット上に練習方法はいっぱいあるのに、なぜかどれもやらない。なのになぜかずっと「絵が上手くなりたい」と悩み続けて、検索を続けている。なんなのこの謎ループ。

ここから出る方法は一つだけだと思っている。

それは「どうしても描きたいものに出会うこと」。

好きなマンガやアニメ、ゲームの二次創作でもいいし、三次元の推しでもいいし、乗り物でも動物でもいいし、それらがゆくゆくはオリジナル作品になってもいいのだけど、「これが好きすぎてどうしても描きたい」と思えるものに出会うこと。なんじゃないか。

Twitterに推しの写真が上がったら「いやー、模写とかめんどくさいしやりたくないっすね」とか言っている暇もなく写真を見て手が勝手に描いちゃうし、新規絵や新衣装が出たら手が勝手に描いちゃうし、最新話で衝撃の展開があったらもうとにかく手が勝手に描いてしまう。

「これってやる意味ある?」と、【やらない理由】を探している暇なんかなくなる。

ジャンルとかキャラとか界隈にハマるのって波もあるから無理に何かに夢中になろうとするのは難しいけど、波って必ずくる。そのときに必死でパドルすればいいわけで、波も来てないのにぱちゃぱちゃ手で漕いだところでそりゃあ動かん。大海原でぽつんともがいているのでは、そりゃあ無駄にも思えてしまう。

でも波がきたときは夢中でパドルしちゃうし、その結果、波にも気持ち良く乗れる。

趣味で絵を描くのって、波のいいときだけ乗るくらいでいいんじゃないだろうか。そうやって楽しんでいればそのうち、波のよくない日にも練習したくなるんじゃないだろうか。

乗りたい波があるかどうか、日頃から興味を持って目を向けるようにしている。

とは言え上手くなりにくい練習方法というのはあるので、自分はそこも見直してみました。
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