【画力が落ちる理由】惰性で描き続けると知らないうちに絵が下手に…

「漫画家って連載を続けていると画力が落ちることがあるけど、どうして?」

「一度身についた画力が落ちることってあるの?」

と疑問に感じている人向け、【画力が落ちる理由】について解説していく。

例えば自転車って、一度乗れるようになると下手になることはなかなかない。

でも絵はなぜか「下手になった!」と感じることがある。

いわゆる「画力が落ちる」「劣化する」というやつ。

練習をさぼっていたらそりゃあまあ、勘は鈍る。私が言うまでもなく、みなさん経験があるだろう。

しかし恐ろしいことに、毎日描いていても、何か変わったことをしたわけではなくても「絵が下手になった!」と感じる、つまり"画力が落ちる"ことがある。

これは「練習を休んだから」というよりも他に原因・理由があることが多いと私は考えている。

「休んでも画力が落ちないから、疲れちゃったら安心して休んでいい」という記事はこちら。

この記事では、画力が落ちるメカニズムについて書いていく。

【画力が落ちる理由】惰性で描き続けると知らないうちに絵が下手に…

描かないと画力は落ちる

当たり前だけど、しばらく描かないでいると勘を取り戻すのに時間がかかる。

「久しぶりに描いたら指先が上手く動かず、頭で思ったように線が引けない」という経験をしたことがある人も多いんじゃないだろうか。

これは、ジョギングを数日休んだら体がついてこないとか、久しぶりに歌ったら声が出ないのと一緒。

一度体がなまると勘を取り戻すまで時間のロスになる(人によってはこれが焦りにつながったりするので、できれば毎日、少しでも描くようにするといいかも。

ボーッと惰性で描いていると画力は落ちる

では毎日絵を描いていれば画力は安定キープできるかというと、そうでもない。

毎日描いていても、ボーッと惰性で描いていると脳が騙されてきて画力が落ちることがある。

このブログではよく挙げる例なのだけど、

趣味でウサギのぬいぐるみを作って販売していた知人の話。

彼女は毎日毎日ウサギのぬいぐるみを作っていたけど、顔がどんどん作画崩壊していった。

惰性で毎日同じことを繰り返していると、脳がバグるというか、自分の作るものに対して自覚的でいられなくなる。

漫画家でも、売れっ子で連載を抱えている人ほど「あれ? どんどん絵が変になるけど大丈夫?」みたいな現象、見たことない?

よく言う画力劣化って、フィジカル的に"絵が下手になった"というよりは、脳のバグりがほとんど。

絵を描かない人向けに説明すると、高速道路でまっすぐな道を同じ速度で信号もなく走っていると眠くなってボヤッとしてきちゃうのと似ているかもしれない。

勢いだけでバンバン描いていると、ウサギの例みたいにいつか大事故やらかします。

私自身もヒヤリは何回もあるし、自分が気付いてないだけで作画崩壊やらかしてるかもしれないし。

これを防ぐには、手癖で描くのではなく、自分の絵に対して自覚的に練習しなければならない。

毎日違う練習をする

ルーティンも大切だけど、例えば人物デッサンだけ毎日やるのではなく、アニメ絵の模写をしたりメカや風景を描くなど違うモチーフに取り組んでみる。

同じような絵ばかり描いていると脳が順応してしまって、欠点にも気づきにくくなるので。

トレースと模写を並べてみる

トレースも、脳のバグりを発見するために有用だ。

例えば私はついつい鼻から口にかけてを長めにとってしまうクセがあるんだけど、ずっと描いていると気づきにくくなる。

自分のクセには気づいていても、知らないうちにまたやっちゃってる。

模写をした後でトレースをすると、「あ、実は思ったより鼻短いぞ」など細かい部分に気づきやすい。

さらに、模写とトレースを並べて配置し見比べるという"セルフ公開処刑"もおすすめ。

「自分ではかなりそっくりにかけたと思うのに全然違う〜!」という心の大ダメージと引き換えに、脳のバグりが一挙解消される。

描いたことのないものをお題でチャレンジ

また、"お題"を利用した練習も効果があると思う。

普段描かないものを意識して描くことで、ぼんやりしていた脳が緊張感を取り戻す。

ツールを変えてみる

あとは普段デジタルで描いているならアナログで描く、別のお絵描きソフトを使うなどしてツールを変えてみる。

これも普段の練習で使わない脳の部分を使うため、脳のぼんやりバグりを防ぐことができる。

自分の絵に対して自覚的であることが大切

"画力の劣化"はほとんどが脳のバグりによって起こる。

そして、誰にでも起こる。

どれだけ絵が上手かろうが起こる。

休みなく描き続けても起こる。

むしろ休みもなく描き続けることで起こる。

特に連載をしていて締め切りがある漫画家さんなどは、同じことの繰り返し作業なのでバグり=脳の劣化が起こりやすい。

作画崩壊はじわじわ進行するので、周囲の人も気づきにくい。

ウサギの目と鼻逆転現象もじわじわ起こったので、ファンのお客さんたちは普通に喜んで買い続けていたし。

あとから気付いたり、人に指摘されたときのショックたるや……。

画力を劣化させないためには、いかに自分の絵に自覚的でいられるか、いかに脳をバグらせないよう、日々工夫して練習ができるか、だと思う。

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